武田薬品工業株式会社

PID患者さんとご家族へのインタビューへ

家族とのコミュニケーション
目には見えない疾患だから 自分の言葉で伝えて、理解してもらう

家族には、PIDの症状や治療についてよく話をしています。体調が悪いときは言葉でも伝えていますが、顔さえ見ればわかってくれるので本当に心強いです。

吉永 安公子さん(30歳代)

原発性免疫不全症(PID)の病型は、分類不能型免疫不全症(CVID)

目には見えない疾患だから 自分の言葉で伝えて、理解してもらう

PIDと診断されてからしばらくは夫や子どもと暮らしていました。PIDと診断されてすぐに新型コロナウイルス感染症が流行し始め、あまり子どもと接触しない方がいいのではないかということで、家庭内で他の家族の生活の場から隔離して生活をしていました。新型コロナウイルス感染症の流行初期は何にどこまで気をつけてどう生活すればいいのかわからない状況でした。上の子どもは物心がついていて、なぜお母さんと離れなければいけないのかわからず、つらかったと思います。あのとき、自分の言葉でもっと説明してあげればよかったと後悔しています。
今になって思えば、そのときの病状を説明して、それに合わせてできることとできないことをお互いに決めていけるようなコミュニケーションができればよかったのかなと思っています。家族にももっとPIDについて詳しく理解してもらって、自分の言葉でその日の体調の具合をわかってもらえるところまで説明できるようになっていればよかったのかなと思います。

家族には特別扱いせず普通に接してもらいたい

今は共に暮らす家族がPIDについてよくわかってくれているので、生活しやすい状況です。疲れやすいこと、免疫グロブリン補充療法のこと、在宅酸素療法のことなど、いろいろと話をするので、自分のことをより深く理解してもらっていると感じます。
一方で、患者本人の気持ちとしては、PIDを特別扱いする必要はなく、他の一般の方と平等に接してほしいと思う気持ちもあります。病気だからといって病気のことばかり意識して暗い気持ちになるのではなく、元気な人と同じように接してくれる方がうれしいです。体調が悪いときは言葉でも伝えますが、顔さえ見ればわかってくれる家族の存在は本当に心強いです。