武田薬品工業株式会社

PID患者さんとご家族へのインタビューへ

医療関係者とのコミュニケーション
スムーズな診療を受けるためには事前準備が大切

診察時には、症状のメモをもとにレポート用紙に箇条書きしたものを主治医に見せています。主治医と行き違いがあったときは、手紙を書いて気持ちを伝えました。

丸山 重子さん(60歳代)

原発性免疫不全症(PID)の病型は、選択的IgA欠損症

医療費助成をいただきながら他科の診療を受けるためには、主治医との信頼関係が不可欠

難病相談支援センターに相談して、IgA欠損症として診療を受けるようになってから、主治医の先生に、いろいろと協力していただけるようになりました。IgA欠損症による合併症でないと公費負担にならないため、他の診療科や病院を受診したときに、IgA欠損症について説明するのですが、あまりよく知られていないこともあり、なかなか理解を得られません。
そういったときには、ソーシャルワーカーが仲を取り持ち、血液内科の主治医が自ら行って説明しますと言ってくださるようになりました。
他の診療科や病院を受診する際に言ってくれれば、どこでも紹介状を書くと言っていただいており、今では信頼関係を築けていると感じています。

スムーズな診療を受けるためには事前準備が大切

先生方は多くの患者さんを診なければいけないこともあり、いつも十分な時間を取っていただけるわけではありません。そこで私は前回受診したときから当日までの症状を手帳のメモに書き留めておくようにしています。例えば、逆流性食道炎の症状があった、誤嚥した、発熱したといったような症状や、むくみなどの体調的なこと、不注意でけがをしたこと、他院の受診状況などすべて書いておきます。そして、診察の待ち時間に、このメモを元に、レポート用紙に箇条書きにしてまとめ、今回の受診で先生に①伝えたいこと、②質問したいこと、③お願いしたいこと、希望する薬などについてもあわせて書くようにしています。こうすることで、口頭で説明すると何十分もかかることが、すぐに理解してもらえ、先生もそれを見ながら質問するなど、診療がスムーズに進むようです。短い時間で状態の把握をしてもらって、自分が望む診療を受けられるように患者側が準備することは大切だと感じています。

ときには医師とのコミュニケーションが円滑に進まない場合も

今は病院の先生方と良好な関係を築けていますが、いつもうまくいくとは限りません。以前、薬の副作用について気になることがあり、薬剤師さんに相談したところ、先生に伝える際の参考になるからといって、薬の説明書をいただきました。その薬の説明書を先生にそのまま渡したところ、先生は当然知っておられることというのもあり、怒ってしまったのです。次回の受診日までになんとかしないと、と思った私は、手紙を書くことにしました。薬の説明書を渡した経緯と、先生に意見するつもりではなかったこと、いつも診察していただいて感謝していること、これからも診察していただきたいことを切々と書きました。

医師と円滑なコミュニケーションをとるには、看護師さんとの関係も大切

せっかく手紙を書いても読んでもらえないとどうしようもありません。私自身入院を繰り返していたり、祖母や母、夫が入院していたときに顔見知りになっていた看護師さんの1人にお願いして、手紙を読んでくださいと先生に伝えていただくことにしました。そのおかげで先生の怒りもおさまり、先生との関係を取り持ってくださいました。看護師さんと信頼関係を築いておくことは大切だと改めて感じた経験でした。

専門医の診療を受ける際は、ボイスレコーダーで録音して文字起こし

東京でPIDの専門医を受診した際の内容を地元の主治医や家族に伝える場合など、先生がお話しになったことを別の人に伝える必要がある際は、先生の承諾を得て、ボイスレコーダーで録音するようにしています。受診時は緊張したり、遺伝子研究の話など難しくその場ですぐに覚えられない用語があったりしますが、「家に帰って家族に説明するために記録したいのです」など、きちんと目的を伝えればご承諾いただける場合が多いように思います。
後日、文字起こしをして、紹介状を出してくれた血液内科の主治医へ、診療内容をレポートにまとめて提出することで、専門医とかかりつけ医の連携の一助になればと思っています。