肝臓とその働き

肝臓とは

肝臓は腹部の右上に位置し、肋骨の内側におさまっている大きな臓器で、肝細胞の集まりである肝小葉という組織が多数集まって構成されています。
肝臓は病気によってその働きが損なわれても症状が現れにくいことから、“沈黙の臓器”といわれています。また、肝臓はその一部を摘出しても元の大きさに戻る再生能力が強い臓器であることが、特徴として知られています。

肝臓の位置

肝臓の位置
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監修:県立広島病院 消化器内科 部長 相方 浩 先生

肝臓は右葉と左葉に分かれており、肝動脈、門脈、肝静脈の3つの血管が流出入しています。

肝臓には、心臓から送り出される血液量の約1/4に相当する大量の血液が流れ込みます。そのうちの70%は消化管から吸収した栄養素を運ぶ門脈からの血液で、残りの30%は酸素を運ぶ肝動脈からの血液です。これらの血液は、肝臓を通過する際に肝細胞によって代謝や解毒などの作用を受け、その後、肝静脈から下大静脈を通って心臓へと戻っていきます。

肝臓の構造

肝臓の構造
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監修:県立広島病院 消化器内科 部長 相方 浩 先生