武田薬品工業株式会社

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日本ゴーシェ病の会 会員の方々と考える「疾患認知の拡大」と「より暮らしやすい環境」の実現に向けたワークショップを開催!

武田薬品

インタビュー
協力会社

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患者さんやご家族の方が暮らしの中で感じているお困り事や、あったらいいなと思う支援などを伺い、製薬会社としてどのようなことができるかというアイデアについて意見交換しました。

はじめに

ゴーシェ病患者さんやご家族にとって、もっと楽しく、より暮らしやすい環境づくりをお手伝いさせていただくためには、今、皆さんがどのようなことにお困りで、どのような未来を待ち望んでいるのかを知る必要があります。その上で、私たち武田薬品は何ができるのかを考えることが大切です。そこで今回は、日本ゴーシェ病の会の会員の方々にご協力いただき、患者さん、ご家族目線でのお困り事や、私たちが考えている支援のアイデアに対してご意見をいただくワークショップを開催しました。

グラフィックレコーディングを用いたオンラインワークショップを開催。

ワークショップや講演の内容を、文字とイラストを使って下記のように記録する方法のことをグラフィックレコーディングと呼びます。

参加者がリアルタイムで記録を共有できるよう、大きなホワイトボードや模造紙などに描かれるスタイルが一般的ですが、今回はオンラインワークショップのため、「オンラインホワイトボード」サービスを活用しました。話の内容を俯瞰的、そして視覚的に捉えることができ、議論の活発化につながるとしてビジネスの場でもよく用いられている会議の手法です。

アイデアカードを用いて優先度の高い課題を確認。

私たちはこれまで、ゴーシェ病患者さんにお話を伺う機会を複数回設けてきました。どのようなお困り事を抱えておられるのか、そして、どのようなことに喜びや楽しさを感じられるのか、ということを個別にヒアリングしてきました。そこでのお話を踏まえて、「症状を見過ごしてしまう」「医師がゴーシェ病を見逃す」「辛い症状に耐える」「疾患を伝えることに苦労する」「趣味や仕事を見つける」「症状の進行が気になる」という患者さんに共通する困り事、うれしいことを時系列に並べ、要約したシートを作成しました。さらに、それらに対して私たちが支援できる可能性があるアイデアを書いたカードを用意。そして、各お困り事に対して、それぞれのアイデアを「とてもうれしい」から「特に必要ない」までの5段階に並べてもらいながら、参加者の方々にご意見を伺いました。

武田薬品からのアイデアカード

オンライン上のホワイトボードにアイデアカードを並べ、各アイデアに対して点数付けを行いながら、参加者全員で意見を交換しました。

患者さんのご家族が特に重視されたのは、より楽しく暮らすための2つのアイデア。

ご家族にゴーシェ病患者さんがいらっしゃるAさんが、6つのアイデアの中で実現すると特に嬉しいと考えたのは、「日々の暮らしを楽しくする」「支え合える仲間と交流できる場」についてのアイデアでした。その2つを高く評価した背景は、ゴーシェ病を患う2人のお子さんの現在の暮らし方からお考えになった結果だといいます。特に強い想いがあったのは「支え合える仲間と交流できる場」について。「仲が良かった友達が結婚したことや、コロナ禍の影響で、家の中で過ごすことが中心の暮らしを送っています」と話すAさん。以前に比べて、誰かに会うために出掛けるチャンスが非常に少なくなっているそうです。そのため、人と会う機会をつくってあげたいという想いをお持ちでした。デイサービスに行っていたこともあるそうですが、お子さんには合わなかったとのこと。なかなか交流の場を自分で探すことも難しいため、そうした機会をつくってもらえるとうれしいとAさんは話します。「日々の暮らしを楽しくする」を高く評価されたことも、同様の理由からでした。BBQなどのイベントが企画されれば、外出する良いきっかけになると考えられたそうです。家に居る時間が長いので、家族以外の人と交流する時間をつくってほしいという、ご家族の方ならではの貴重なご意見を伺うことができました。

患者さん目線では「疾患のことを他者に伝えるツール」も重要。ただし、伝え方にも難しい課題が…

一方、患者さんのCさんとBさんは、違った視点のご意見を聞かせてくれました。それは、他者へゴーシェ病のことを伝える重要性について。Cさんは職場ではゴーシェ病のことやご自身の症状などについて伝えられているそうです。それは耳が聞こえにくい、しゃべりにくいといった症状に対して、周囲のサポートが必要になることがあるためだといいます。その時に、「疾患のことを他者に伝えるツール」があるととても助かるということでした。
Bさんも「疾患のことを他者に伝えるツール」を作るということは、重要なアイデアの一つだと考えられています。しかし、ゴーシェ病のことを伝えるのは難しいというお考えも。例えば、学生時代は具体的な症状を伝えるのが難しく、「体の弱い人」と認知されていたといいます。また、ゴーシェ病や症状のことを明確に伝えることは、必ずしも良いことばかりではないといいます。それは、感染するのではないかというように誤って捉えられることもあるからだそうです。その一方で、病院や薬局で医師や薬剤師に症状を伝える時には、正しい情報を伝えるツールが必要だとお聞かせくださいました。伝える方法については、シーンや相手に応じてカスタマイズできるツールであることが大切であると実感しました。

参加者全員に共通していたのは、「自分と同じ経験をしてほしくない」という想いから願う「認知の拡大」。

今回ご参加いただいた3名の方全員が重要だと考えたのは、「疾患の認知を高める場」を作るということ。Cさんは18歳でゴーシェ病と診断されるまで、ご自身の症状に対する原因がわからず、耐える日々が続いていたといいます。Aさんにおいても、お子さんのゴーシェ病の発見が遅れ、その間に症状が進んでしまったというご経験をされていました。「治療法がない時代であれば見つけても対処できないが、今は薬があって症状が抑えられます。だから、一刻も早く見つけてあげるということが大切。そのためにも医師の方々に認知拡大することが必要です」とBさんも切実な想いを聞かせてくれました。小児科の先生がゴーシェ病のことを認知している状態になれば、早期に対処することができ、症状の進行を抑えられます。こうした場づくりは、私たち武田薬品がお手伝いできること。WebサイトやSNSツールをはじめとした医師への認知拡大につながるツール作りを、今後も積極的に進めていきたいと強く実感しました。

「緊急時に相談できる場所がない」という大きな不安も。

現在抱えている心配事があるということも、Bさんは話してくれました。それは、新型コロナウイルスのような全国規模の感染症が広がる今、もし通院している病院に行けなくなった場合や、自分が罹患した時に、薬や治療について相談できる相手がいないということです。万が一の時、頼れる場所がないということに大きな不安を感じているといいます。緊急時の窓口という側面からも、ゴーシェ病患者さんに向けた窓口の設置が重要であると知ることができました。

イベントを開催する際は、患者さんのペースに合わせたプログラムが大切。

また、Cさんは「ゴーシェ病と付き合っていくためには、適度にストレスを発散していくことが大切」と教えてくれました。休みの日に友達とパワースポットを巡ったり、お茶に出掛けたり、イベントに参加することがストレス発散になっているというCさん。こうした時間が楽しく暮らすためには大切だと話してくれました。しかし、症状は人それぞれで、中には一人で出掛けるのが難しい方もいらっしゃいます。もしゴーシェ病患者さんに向けたイベントなどを開催する際は、身体が不自由な方に向けて外出をサポートするなどのサービスがあれば、とても参加しやすくなるというご意見もいただきました。
Bさんもイベントに参加する機会は大切だといいます。特に、ゴーシェ病患者さんの集まりであると、お互いのことを理解しているので過ごしやすいとのこと。患者会で以前開かれた交流会では、一つひとつのイベントが患者さんに合わせてゆっくり進行され、休憩も多く取られていたため、非常に過ごしやすかったそうです。普段、お友達と外出すると、途中で疲れて「私は待っているから行ってきていいよ」と、一人で休憩を取ることも少なくないとBさんは話します。そのため、ゴーシェ病患者さんの集いというのは居心地が良く、楽しめると教えていただきました。

●ワークショップに参加した感想●

Aさん

武田薬品さんに、ゴーシェ病の患者のことを気に掛けていただき感謝しています。
今回の企画はとても素晴らしいと思うので、また、次回があれば参加したいです。
継続することは大切だと感じます。

Bさん

今回のような機会があると、普段感じていても言葉にしないことを言語化できるので、とても良い時間になったと感じます。患者さんだけでなく、ご家族の方とお話しできたのも良かったです。また、グラフィックレコーディングについても、とても面白い試みだと思いました。その時、どのような感じで話をしていたのか思い出しやすくなるような気がします。ワークショップの雰囲気も伝わりやすくなり、今後、他の方も参加しやすくなるように思いました。

Cさん

オンラインの話し合いに参加できてとても良かったです。機械が苦手なのですが、事前に詳しく操作方法を教えてくださったので、スムーズに参加させていただけました。また、今回はグラフィックレコーディングという視覚的に分かりやすい形でワークショップを進めてくださったので、聞き取りにくい場合も画面に文字で表してくれて助かりました。

武田薬品
今回は、患者さんとご家族のこれまでの経験や想いを聞かせていただき、大変貴重な時間となりました。皆さんのご意見やアドバイスを基にしながら、「疾患認知の拡大」と「より暮らしやすい環境」の実現に向けて、製薬会社としてゴーシェ病患者さんに貢献できるよう取り組んでまいります。