武田薬品工業株式会社

ゴーシェ病について

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ゴーシェ病の診断

監修:東京慈恵会医科大学 井田 博幸 先生

ゴーシェ病の診断には確定診断と補助診断がある

 ゴーシェ病は治療法がある疾患ですので、適確に診断し治療することが大切です1)。現在ゴーシェ病の診断には、ゴーシェ病であることを確定するために必要な検査(確定診断)と、補助的に行われる検査(補助診断)があります。

確定診断では皮膚の細胞を少量採取して、グルコセレブロシダーゼの働きを調べる

 脾臓や肝臓が大きくなっていたり、血液検査で血小板が少なくなっていたら、ゴーシェ病の可能性があります。そのため、これらの症状が現れた場合はまず患者さんの皮膚の細胞を採取して培養し、グルコセレブロシダーゼの働きを調べます。また、遺伝子検査を行い、ゴーシェ病で認められる遺伝子の変異があるかどうかを調べます。

補助診断では、ゴーシェ細胞の有無を確かめる

 補助的な検査としては、骨髄の状態(ゴーシェ細胞が有るかを確認します)やアンジオテンシン変換酵素の値を調べます。

確定診断皮膚や骨髄から細胞を採取し、グルコセレブロシダーゼの働きを調べる検査
グルコセレブロシダーゼ遺伝子の変異を調べる遺伝子検査
補助診断骨髄を調べて、ゴーシェ細胞の有無を調べる検査
アンジオテンシン変換酵素(ACE)の値を調べる血液検査

ゴーシェ病は診断が難しい病気

 ゴーシェ病の症状は患者さんによって異なるので、診断が難しいことがあります。他の病気でも現れる症状が多いため、それらの病気ではないことを確認する必要があります。間違えられやすい病気には白血病や骨髄炎があります。

ゴーシェ病の酵素活性・遺伝子解析施設

以下の医療施設ではゴーシェ病の酵素活性診断・遺伝子解析を行っています2)

施設名TEL/FAX
鳥取大学 脳神経小児科TEL:0859-38-6777
FAX:0859-38-6779
大阪大学大学院医学系研究科 小児科TEL:06-6879-3932
FAX:06-6829-3939
脳神経疾患研究所先端医療研究センターTEL:044-322-0654
(電子音後内線3229)
熊本大学大学院生命科学研究部 小児科学講座TEL:096-373-5191
FAX:096-366-3471
国立成育医療研究センター臨床検査部 高度・先進検査室TEL:03-3416-0181
FAX:03-3417-2238
文献
  • 1.衞藤義勝, 井田博幸 編. ゴーシェ病UpDate. 診断と治療社. p30.2016.
  • 2.日本先天代謝異常学会ホームページ-精密検査施設一覧(https://jsimd.net/iof/iof_01.html)(2024年2月現在)より作成