植物のご紹介

モモ

モモ

Amygdalus persica Linn. バラ科(Rosaceae)
生薬名:桃仁(トウニン)   薬用部位:種子
中国西北部黄河上流地域に分布する落葉小高木で、果樹として広く栽培されます。花は前年に伸びた枝の葉腋に付き、4月に咲きます。「モモ、クリ3年、カキ8年」という諺が示す通り、芽生えてから比較的早く実を結ぶ果樹です。種子には青酸配糖体のアミグダリンなどを含み、消炎、鎮咳作用があります。一般用漢方製剤263処方のうち、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)、甲字湯(こうじとう)など14処方に配合されています。またモモの葉は、アセモ取りを目的に入浴剤として利用されています。

旧暦の3月3日は現在の暦で4月5日頃にあたり、ちょうどその頃に桃の花を楽しむことができます。

果実は7~8月に熟して、果皮の表面には細かな毛を密生します。

モモを食べると硬いタネのような核があり、その中の種子を乾燥したものが生薬の「桃仁」です。