植物のご紹介

チョウセンニンジン

チョウセンニンジン

Panax ginseng C. A. Mey. ウコギ科(Araliaceae)
生薬名:ニンジン(人参)・コウジン(紅参) 薬用部位:根
朝鮮半島、中国東北部に分布する多年草で、 日本では長野県、福島県、島根県などで栽培されています。薬用部位の根は肥大して分岐し、5~6年栽培したものを用います。不老長寿の薬として古来より珍重され、将軍・徳川吉宗の時代には栽培が奨励されたという歴史があります。生薬「ニンジン」は本種の細根を除いた根又はこれを軽く湯通ししたもの、生薬「コウジン」は本種の根を蒸したもので、いずれもギンセノシド(サポニン)などを含み、補精、強壮、鎮静、抗糖尿病などの作用があります。漢方薬に配合する場合は、通常「ニンジン」を用い、一般用漢方製剤294処方のうち、人参湯(にんじんとう)、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)など73処方に配合されています。

4~5月に白色~淡緑色の小花をつけ、夏頃に果実は赤く熟します。

直射日光や風雨を防ぐため、屋根がけをして栽培します。

左は「コウジン(紅参)」、右は「ハクジン(白参)」です。「ハクジン」とは細根および外皮を除き陽乾したものを指します。