植物のご紹介

シナマオウ

シナマオウ

Ephedra sinica Stapf マオウ科(Ephedraceae)
生薬名:マオウ(麻黄)  薬用部位:地上茎
中国北部~中央アジア、インドの乾燥地帯に分布する裸子植物で、常緑の小低木です。生薬「マオウ」は本種の地上茎で、エフェドリン(アルカロイド)などの成分を含み、鎮咳、去痰、抗炎症、発汗、解熱などの作用があります。エフェドリンは、後に日本薬学会初代会頭となった長井長義により1885年に初めて結晶化して単離された。一般用漢方製剤294処方のうち、葛根湯(かっこんとう)、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)など感冒処方を中心とした32処方に配合されています。

黄色の花を着けます。茎の節に鱗片葉が2、3枚見られます(矢印)。これは葉が退化したものです。

本種は雌雄異株で、雌株は球形の赤い果実をつけます。

生薬「マオウ」は古いものが良品とされる生薬です。