Alisma plantago-aquatica var. orientale Sam. オモダカ科 (Alismataceae)
生薬名:沢瀉(タクシャ) 薬用部位:塊茎
本州の中部以北から北海道、朝鮮半島、中国大陸に分布する多年草で、湖沼やため池などの湿地に生育します。水田などで繁殖すると水田雑草として扱われることがあり、西日本で確認されている個体は栽培されていたものが逸出したとされています。また、この仲間は温帯、熱帯地方に10種類程度が知られていますが、日本では本種のほかにヘラオモダカが自生しています。 塊茎を乾燥させたものを沢瀉(タクシャ)と称し、アリソールAなどを含み利尿薬として用いられ、一般漢方製剤263処方中の八味地黄丸(はちみじおうがん)、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)など26処方に用いられます。また、アレルギー反応を抑制する作用も示唆されています。
和名は葉がさじ(スプーン)に似ていることから名付けられました。
花は、昼頃に開き、夕方には閉じる一日花です。
中国産は四川省および福建省で大規模に栽培されています。日本ではかつて長野県、北海道で少量に栽培されていました。