植物のご紹介

ローゼルソウ

ローゼルソウ

Hibiscus sabdariffa L. アオイ科(Malvaceae)
アフリカ北西部に分布する多年草で、熱帯地域で広く栽培されています。草丈200~300cmで茎、葉柄ともに暗赤褐色を呈します。明治時代にシンガポールより沖縄に伝わったとされています。本種の萼(がく)や苞(ほう)を乾燥したものが生薬「落神花(らくしんか)」と称して、クエン酸やリンゴ酸などを多く含み利尿作用が認められています。また、赤色色素ゴシペジン(gossipetin)ならびに、ヒビスシン(hibiscin)が含まれハーブティーなどの赤色着色剤や酸味の調味料としてアフリカやアジアをはじめとする世界各国で用いられています。茎は「ローゼルヘンプ」という繊維として知られています。

花は、9~11月にかけてクリーム色の花を葉腋に咲かせます。近縁種のオクラ(Abelmoschs esculentus (L.) Moench.)に似ています。

生薬「落神花」は、赤く色づき肉質に肥厚した萼片や総苞片を天日乾燥したものを用います。

ハイビスカスティーの原料として用いられ、主にローズヒップとのブレンドで使用されることが多いようです。