植物のご紹介

タマリンド

タマリンド

Tamarindus indica L.  マメ科(Fabaceae)
熱帯アフリカのサバンナ地帯に分布する常緑高木で、インド、東南アジアなどの乾燥した熱帯域で街路樹として多く植えられています。本種の果実を生薬「酸角(さんかく)」と称して、中医薬では「夏の熱」に用いられ、冷やす作用のある薬木として知られています。アーユルヴェーダでは食欲増進や健胃作用を期待して使われます。東南アジアではタイ料理、フィリピン料理、ベトナム料理などのカレー、スープの酸味調味料として、インドでは一部の地域でチャツネという薬味に使われています。メキシコではドリンクとして、フィリピンでは葉を使ったタマリンド茶が有名です。その他、材は家具材として利用されるなど東南アジアでは利用価値の高い木です。

枝先に総状花序の花を多数つけます。蕾の時は紅紫色で、花弁は黄色で赤い線が入り大変美しい姿を呈します。

結実後、半年間樹上で乾燥したものを収穫して食用に用います。莢の中身にある果肉が甘さとかすかな酸味をだし、トロピカルな香りが広がります。