植物のご紹介

コブシ

コブシ

Magnolia kobus DC. モクレン科(Magnoliaceae)
生薬名:シンイ(辛夷) 薬用部位:つぼみ
北海道から九州にかけて分布する落葉高木で高さ8m内外に達します。京都では4月に開花が見られ、10月頃、長楕円形の果実をつけ、開裂すると赤色の種子が垂れ下がります。花蕾を乾燥したものが生薬「辛夷」で、コクラウリン(アルカロイド)などの成分を含み、鎮静、鎮痛、抗炎症作用を有します。風邪による頭痛、鼻炎などを目的に、辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)など一般用漢方製剤294処方中の4処方に配合されています。また果実を噛むと辛味があるため「コブシハジカミ」の別名もあります。古くは農作業や家事仕事の重要な季節指標植物でありました。

花蕾を乾燥したものを生薬「辛夷」として使用します。

4月上旬に、葉よりも早く芳香のある白色の花を咲かせます。

和名の『コブシ』は果実の形が人の握り拳に似ていることに由来します。