植物のご紹介

カギカズラ

カギカズラ

Uncaria rhynchophylla (Miq.)Miq. アカネ科(Rubiaceae)
生薬名:チョウトウコウ(釣藤鉤)    薬用部位:とげ
本州の房総半島以南の山林に自生するつる性植物です。枝はつる状になって水平に伸び、葉は長楕円形で長さ5~12cmで、その葉腋には側枝が変形した太く曲がった鋭いかぎがあり、他の植物などに絡みつきます。属名は、ラテン語の鉤(uncus)に由来し、その「棘」のつき方に特徴があり、左右に2個出るものと1個出るものが交互につきます。生薬「チョウトウコウ」は、かぎ状の棘(とげ)を伴った短い茎からなり、成分としてリンコフィリン(インドールアルカロイド)などを含み、鎮痛、鎮痙などの作用を有します。一般用漢方製剤294処方の抑肝散(よくかんさん)など6処方に配合されています。その他、末梢血管を拡張して血圧を降下させる作用が知られています。

葉腋には側枝が変形した太く曲がった鋭いかぎが対生あるいは単生して発生し、他の植物などに絡みつきます。

6~7月には淡黄色をした筒状の花が球状にかたまって葉腋からでた花柄上につきます。

かぎ状の棘(とげ)の部分が薬用です。棘は湾曲して先端が尖り、外面は赤褐色、黄褐色~暗褐色をしており、質は堅いです。