植物のご紹介

カワラヨモギ

カワラヨモギ

Artemisia capillaris Thunb. キク科(Asteraceae)
生薬名:インチンコウ(茵蔯蒿)  薬用部位:頭花
日本の本州以南、朝鮮半島、中国などに分布する多年草で、日当りのよい砂地に生育します。このうち、河川沿いに自生するものは直立し、開花時の草丈は150cm前後、海岸に自生するものは地際から白い絹毛の密生した茎葉が伸びて地面を這うような草姿を示し、開花時の草丈は30cm前後になります。生薬「インチンコウ」は本種の頭花で、カピラリシン(クロモン)などの成分を含み、消炎、利胆、解熱、利尿などの作用があります。一般用漢方製剤294処方のうち、茵蔯五苓散(いんちんごれいさん)など4処方に配合されています。

河川沿いに生育している個体は、直立の草姿となります。

海岸に見られる個体は、節間が詰まっているので草丈が低くなります。

9~10月に開花が見られます(右下は生薬「インチンコウ」です)。