先天性TTP Q&A

Q1
治療していれば治りますか?
A1

先天性TTPの長期予後は不明な点が多いですが、定期的に経過観察することで比較的予後はよいと考えられています。しかし、経過は患者さんごとに個人差があるため、ご自身の状態については主治医にご相談ください。
血液中の足りない成分を注射することで発作の症状は治まります。発作の症状が治まったあとは、患者さんによっては、2~3週間ごとに注射をして発作を予防したほうがよい場合があります。普段はほとんど無症状で発作の頻度が少ない方や、血小板の数が少し減少していても他に症状がない方では、定期的な注射を行わない場合もあります。ご自身に合った治療方法について、主治医にご相談ください。

Q2
何年も繰り返し注射することで、副作用が出ることがありますか?
A2

現在までに日本国内からの報告はありませんが、注射が効きにくくなる可能性があります。血液中に、ADAMTS13インヒビターという、注射の効果を打ち消す“抗体”が作られるようになってしまうことが原因なので、抗体ができていないかどうか、定期的に血液検査をする必要があります。

Q3
先天性TTPの子どもに必要な注意はありますか?
A3

小さいお子さんに限った話ではありませんが、かぜ(感冒)などの感染症にかかると血小板が減少して症状があらわれたり悪化したり(発作)することがあります。 しっかり手洗いをするなど 、感染症対策が大切です。お子さんだけでなく、成人の患者さんや患者さんのご家族も、感染症には注意しましょう。気になる症状がみられた場合は、早めに主治医にご相談ください。

Q4
妊娠に際して注意するべきことはありますか?
A4

妊娠は発作の原因の1つと言われており、人によっては、妊娠中には妊娠していないときより多めに注射したり注射の間隔を短くしたりなどの配慮が必要です。注射の量や間隔を決めるために、血液検査でADAMTS13の活性を測定することがあります。特に、妊娠中期~後期にかけて発作のリスクが高くなるとされていますので、妊娠・出産を考えている場合は、早めに主治医にご相談ください。

Q5
病気について周りの人に伝えたほうがよいですか?
A5

日常生活を送るうえでどのような配慮が必要かは、症状や病態によって違います。具合が悪くて職場や学校を欠席することが多くなる方、定期的な注射のために早退・欠席しなければならない方などは、予め勤務先や学校の先生の理解を得ておくことが勧められます。どのような内容を誰に伝えるべきかについては、主治医にご相談ください。

Q6
同じ病気を抱えている方、ご家族と知り合うことはできますか?
A6

2020年に発足した患者会、“先天性血栓性血小板減少性紫斑病の会”があります。患者さんが安心して人生を送ることのできる社会づくりに寄与することを目的に、先天性TTPに関する情報の共有、患者さんやそのご家族どうしの交流のほか、治療法の確立を求める活動なども行っています。オンライン交流会やオンライン講演会の企画もあり、試聴することもできます。詳細はホームページをご参照ください。
先天性血栓性血小板減少性紫斑病の会 詳しくはこちら

  • 本リンクによりアクセスしたリンク先は、武田薬品工業株式会社が管理・運営するウェブサイトではありません。
  • 当該外部サイトの最新情報は、先天性血栓性血小板減少性紫斑病の会ウェブサイトのトップページをご参照ください。
  • 武田薬品工業株式会社は日本製薬工業協会の定める「患者団体との協働に関するガイドライン」に従い、患者団体との交流をしており、本リンク先のウェブサイト(患者団体HP)は武田薬品工業株式会社の製品(未承認薬を含む)の広告・宣伝ならびに患者団体への影響力行使を意図するものではありません。
Q7
予防接種を受けるときに気をつけることはありますか?
A7

先天性TTPの患者さんは、予防接種を受けるに当たって注意が必要とされています。予防接種を受けてよいか、接種後には何に注意すればよいかなど、接種前に主治医に相談しましょう。

Q8
新型コロナウイルスに対するワクチン接種を受けるときに気をつけることはありますか?
A8

ワクチン接種のタイミングや、接種後の受診予定について接種前に主治医に相談しましょう。合併症予防のために、ワクチンの接種前にTTP治療の注射をする場合があります。
新型コロナウイルス感染症は、TTPの症状を悪化させる可能性があることから、先天性TTPの患者さんは、積極的にワクチンを接種することが勧められます。ワクチン接種後、何か異常を感じたら主治医に相談しましょう。

Q9
災害の時、どうしたらよいですか?
A9

災害時の対応については、できるだけ主治医と相談しておきましょう。とくに定期的な治療を行っている方は、いつも通りの治療ができなくなったときの対策を検討する必要があります。ご自身でできる対策としては、主治医や市区町村の相談窓口の連絡先をメモしておく、保険証やお薬手帳、常備薬など、避難所へ持参するものをリストアップする、継続している薬のある方は、1週間分程度の予備を用意する、などが挙げられます。