誰かに話してみよう
-眠気の相談ガイド-

ナルコレプシー患者さんが、病気を上手にコントロールしながら日常生活を送るには、周囲に協力してもらうことが大切です。
ここでは、周りの人に病気について伝えることや、相談することの大切さ、伝え方のヒントを紹介します。

相談することのメリット1,2)

ナルコレプシー患者さんが自分の努力や意思だけで、日中に突然襲ってくる強い眠気の発作を抑えることは困難です。また、社会ではあまり認知されていない病気であるため、居眠りに対する周囲からの誤解や偏見に悩み、孤独を感じることもあるかもしれません。

しかし、ナルコレプシーという病気を上手くコントロールして日常生活を送るためには、周囲の協力が必須です。今、あなたが日常生活で直面している困難は、周囲に自分の病気のことを伝え、相談することで解決できるかもしれません。周りに病気のことを理解してもらい、症状をコントロールしやすい環境を作りましょう。

相談相手を考える1,2)

病気について伝えることや、相談することが相手の負担になってしまうのではないかという不安もあるかもしれません。しかし、眠そうにしているときに声をかけてくれたり、困っているときは悩みを聞いてくれたりと、相手にとっては些細なことでも、そうして気にかけてくれることが、あなたにとって大きな支えとなります。

まずは、学校であれば信頼できる先生や友人、職場であれば上司や同僚など心を許せる人に相談してみましょう。

周囲に相談するのが難しい場合は、「なるこ会」などの患者さん同士の交流の場に参加してみてもよいでしょう。

相談の切り出し方、話し方のヒント1,3)

病気や抱えている悩みを相談しようと思っても、どんなふうに話せばいいのか、迷ってしまうことも多いでしょう。話しても分かってもらえないと思うかもしれません。

しかし、誰かに話すと、一人では思いつかなかったものの見方や選択肢に気づくことができます。あなたが日常生活で直面している困難を解決する糸口が見つかるかもしれません。

切り出すのが難しいときは、いきなり悩みを話す必要はありません。他の話をしているうちに気持ちの変化が起きたら、話したいことだけ話してみるのもよいでしょう。

自分のことをオープンに話して、周囲に協力を求めてみませんか。あなたが思っている以上に優しく助けてくれるかもしれません。

一人で抱え込まないことの重要性3,4)

病気のことであっても、そうでなくても、残念ながらストレスをなくすことはできません。強いストレスを受け続けると、心の病気になってしまうこともあります。

ストレスと上手に付き合う上で大切なのはセルフケアですが、それは「人の助けを借りず、一人っきりで自分を助けましょう」ということではありません。私たちは、互いに頼り、頼られる関わりの中でこそ、自立して生きていくことができます。

ストレスを感じたら、できるだけ早めに対処することが大切です。一人で我慢せず、周りに相談してみましょう。

「どうせ自分は一人だ」、「誰も信用できない」などと自分で決めてしまわずに、「自分を一人ぼっちにしない」、「人に助けを求めてもいい」と思うようにし、心を一人にしないことが重要です。

【出典】

  1. 川崎俊:ナルコレプシーと生きるー向き合い方から在り方へー, 幻冬舎メディアコンサルティング, 2021
  2. 本多裕:ナルコレプシーの研究 知られざる睡眠障害の謎, 悠飛社, 2002
  3. 厚生労働省:こころもメンテしよう 若者のためのメンタルヘルスブック https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/docs/book.pdf
  4. 伊藤絵美:セルフケアの道具箱 ストレスと上手につきあう100のワーク, 晶文社, 2020