CIDPの治療法
免疫グロブリン療法
病気の成り立ちに免疫異常が想定され、他の治療では症状がなかなか改善しない場合や、改善した症状の進行や再発を防ぐために免疫グロブリン療法が行われます。症状の改善には1日1回(400mg/kg体重/日)、5日間連日免疫グロブリンの静脈内注射(点滴)を行います。症状の変化や年齢などにより適宜減量します。
運動機能低下の進行を抑制するためには「1,000mg/kg体重を1日」又は「500mg/kg体重を2日間連日」で3週間ごとに点滴投与を行う、又は患者さんに合わせた用量で週1回から4回皮下注射による投与を行うのが一般的です。

副腎皮質ステロイド療法
これまで免疫異常を伴う病気で広く行われてきた治療法です。一般には経口で投与しますが、症状が重いときや急激な発症時には、ステロイド大量点滴療法(パルス療法)を行った後に経口投与へ継続することがあります。
血しょう交換療法
血液成分の中の血しょうに含まれる病気の原因物質を分離・除去し、血液を健常状態に保とうとする治療法です。血しょう分離の方法により遠心分離法、二重ろか膜分離法及び免疫吸着法などがあり、病気の状態により方法及び頻度(回数)を選択します。
治療法を切り替えても効果が低い又はみられない場合は、補助的な治療として“免疫抑制薬※”が用いられることがあります。
- ※:保険診療での使用が認められていないお薬もあります。
MMNの治療法
免疫グロブリン療法
CIDPの治療法「免疫グロブリン療法」をご参照ください。
MMNの治療には、副腎皮質ステロイド療法や血しょう交換療法は行われません。
日本神経学会監修. 慢性炎症性脱髄性多発根ニューロパチー, 多巣性運動ニューロパチー診療ガイドライン2024. 南江堂, p.30-41, 143.
免疫グロブリン療法
CIDPやMMNの治療で行われる免疫グロブリン療法には、点滴で投与する製剤と、お腹や太ももへの皮下注射で投与する製剤があります。また、その治療は、筋力低下の改善を目的とした「導入療法」とその後の「維持療法」とに分けられます。
点滴による治療
3週間に1回病院で行う
静脈内に注入する
注射の時間は約3〜5時間くらい
皮下注射による治療
新しい皮下注射は3~4週に1回、1~3時間程度
病院や自宅で投与する
お腹や太ももの皮下に注入する
実際の時間はお薬の量、使う針、注入のスピードなどによって前後します。
とくに初めのうちは患者さんに合わせた速度の調整を行うため、時間がかかります。
- 参考
- ・献血グロベニン®-I静注用 電子添文
- ・ハイキュービア®10%皮下注セット 電子添文

桑原 聡 先生ご監修のもと作成
- ※1:点滴による治療から4週間間隔の皮下注射の維持療法へ切り替えた場合。
- ※2:免疫グロブリン療法の皮下注射による治療は本邦未承認。
- ※3:免疫グロブリン療法による維持療法を点滴で行う場合、1,000mg/kg体重/日、1日、又は500mg/kg体重/日、2日間を3週間ごと。