植物のご紹介

チョウセンゴミシ

チョウセンゴミシ

Schisandra chinensis (Turcz.) Baill. マツブサ科(Schisandraceae)
(局方)Schisandra chinensis Baillon
生薬名:ゴミシ(五味子)  薬用部位:果実
東アジアに広く分布するつる性の落葉木本ですが、暑さに弱いことから西日本の平地で栽培すると生育が緩慢になります。ゴミシ(五味子)の「五味」は5つの味の意味で、甘味・酸味・辛味・塩味・苦味のすべての味がすることから名前が付けられました。生薬「ゴミシ」は本種の果実で、シザンドリンなどの成分を含み、抗潰瘍、鎮痛などの作用があります。一般用漢方製剤294処方のうち、小青竜湯(しょうせいりゅうとう)など15処方に配合されています。本種の果実を用いた「五味子茶」は、韓国の伝統茶で赤色を呈します。

夏に芳香のある黄白色の花を咲かせます。

房状に液果をつけ、やがて赤く熟します。

収穫した赤い果実は、乾燥させると黒色になります。表面に白い粉が見られる場合がありますが、これはクエン酸が析出したものです。