植物のご紹介

ハナスゲ

ハナスゲ

Anemarrhena asphodeloides Bunge ユリ科(Liliaceae)
生薬名:チモ(知母) 薬用部位:根茎
中国に分布する多年草です。草丈50~80cmになり、6~7月に花を咲かせます。日本には江戸時代の享保年間に渡来しましたが、生産栽培されることはなく定着しませんでした。生薬「知母」は本種の根茎を乾燥させたもので、チモサポニンA-III(サポニン)、マンギフェリン(キサントン配糖体)などの成分を含み、解熱、血糖降下作用などがあります。一般用漢方製剤294処方のうち、桂枝芍薬知母湯(けいししゃくやくちもとう)のほか、不眠症や精神不安に用いられる酸棗仁湯(さんそうにんとう)など13処方に配合されています。

秋口に掘り起こした根茎を生薬の原料とします。

生薬「知母」の名は、薬草取りの老婆が「母の心を知る息子にめぐり合えた」と親切な木こり夫婦へハナスゲの根が薬草であることを教えたことに由来します。

よく似た名前のハマスゲ(Cyperus rotundus Linn.)は、カヤツリグサ科に属する植物です。