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湘南研究所における漏水事故の原因と再発防止策について

Q:事故の原因はわかったのですか?

A:

今回の事故の直接の原因は、遺伝子組換え生物を滅菌するために地上階に設けた実験滅菌排水原水タンク(以下、廃液タンク)につながる実験室内の水道栓を閉め忘れたことによるものです。さらに、廃液タンクから廃液が溢れた場合の防液堤として機能するはずだった滅菌室の防水に一部不良があったことが重なって、廃液の一部が階下の免震室まで漏出しました。

Q:施設の外には漏れていないのですか?

A:

漏出した廃液については、滅菌室に外部に通じる排水口がないこと、免震室の漏出箇所近傍に外部に通じる排水口がないことから、環境への遺伝子組換え生物等の拡散の可能性はないと考えています。また、滅菌措置を行った廃液の漏出箇所周辺の微生物検査を実施した結果、廃液に含まれていた可能性のある遺伝子組換え大腸菌、遺伝子組換えサルモネラ菌、遺伝子組換えバキュロウイルスの生存が認められませんでした。したがって、今回の事故による環境への影響はないと考えています。

Q:サルモネラ菌が漏れたと聞きましたが安全ですか?

A:

実験に用いたサルモネラ菌は哺乳動物等に対する病原性のないことが確認されているTA1535株という種類ですので、人体への影響はありません。

Q:地域住民への説明をどう進めていくのですか?

A:

事故の経緯および原因究明と再発防止策について、藤沢市・鎌倉市との協定に基づきご説明するとともに、両市の立入調査時に地域住民の方にも現場を確認いただきました。加えて、このホームページでのご説明や戸別訪問、情報のポスティング等により、ご説明させていただいています。

Q:事故が起こった施設はどうなっているのですか?

A:

事故が発生した滅菌槽を使用する実験は、安全対策が講じられるまで停止しておりました。ハード面では、水道栓の撤去や防水加工の強化などの再発防止策を実施し、ソフト面では、教育訓練、手順書の再整備に加え、夜間休日であっても緊急時に研究者が速やかに現場に向かえる体制を整備しました。これらの対策について、文部科学省ならびに藤沢市、鎌倉市にご報告いたしました。また、2011年12月22日に、藤沢市、鎌倉市に対応後の現場を確認いただきました。その後、試運転を経て、当該施設の利用を再開しております。

(2013.02.21追加記載)

Q:事故を起こした廃液処理設備は、住民への説明会等で説明されていません。なぜ説明しなかったのですか?

A:

これまでの住民説明会や情報開示の過程では、大部分を占める「標準的な実験室」の廃液処理について説明させていただきました。「標準的な実験室」では、全て室内で実験廃液の不活化処理を行っており、事故を起こした廃液処理設備は使用していません。遺伝子組換え生物を用いた実験を行う実験室のうち、P1実験廃液が比較的大量に出る一部の実験室には当該処理設備に繋がる流しを設置して地上階の滅菌室で集中的に滅菌しています。

Q:この廃液処理設備の管理はどのようになっているのか教えてください。

A:

当該処理設備は、滅菌条件に詳しい研究者と滅菌機の維持管理をしているエンジニアリング部社員の計2名(「管理責任者」)が責任を持って管理しています。日常の設備運転は、十分な指導・教育を受けた委託会社が、管理責任者の指示の下で適正に実施し報告しています。

Q:流しから事故をおこした廃液処理設備までの配管構造とメンテナンスについて教えてください。

A:

実験廃液が逆流しないように、横配管には勾配をつけ、縦配管にはHEPAフィルターを装着した空気抜き孔を設置しています。また、配管は配管検査が容易な構造になっています。研究所建設後に、配管の漏れ試験を実施し、漏れがないことを確認しています。その後も不活化されていない遺伝子組換え生物等が配管から漏出することのないよう、継続的に配管検査を行っています。日々の使用後は、配管洗浄のため研究者が当該廃液処理設備に繋がる流しから洗浄水と消毒液を流しています。経年変化に備えて定期的な漏水試験や配管の検査を含むメンテナンスの手順書を作成し、これに従って実施しています。

Q:廃液処理設備では、複数の実験室から廃液が原水タンクに集められると聞いています。P1レベルとP2レベルなど異なったレベルの遺伝子組換え生物が混合されることはありませんか?

A:

P1レベルとP2レベルのように拡散防止措置の区分が異なる遺伝子組換え生物等を含む廃液を取り混ぜることはありません。本研究所では、拡散防止措置の区分を明確に設定し、それぞれのレベルに求められる拡散防止措置を執っています。廃液処理設備を使用して不活化する実験廃液は全てP1実験室からのものです。P2実験室から出る実験廃液の不活化は、P2実験室内に設置している処理設備で行います。