ニュースリリース
2009年12月15日
Millennium Pharmaceuticals, Inc.
武田薬品工業株式会社
リンパ腫治療薬SGN-35に関する米国Seattle Genetics社との共同事業化契約について
当社は、当社の100%子会社であるMillennium Pharmaceuticals, Inc.(米国マサチューセッツ州ケンブリッジ、以下「ミレニアム社」)とSeattle Genetics, Inc.(米国ワシントン州ボセル、以下「シアトルジェネティクス社」)が、同社が保有するリンパ腫治療薬SGN‐35(一般名:brentuximab vedotin)に関する共同事業化契約を締結しましたので、お知らせいたします。今回の契約により、タケダグループは米国・カナダを除く全世界を対象とした独占的販売権を取得することになります。なお、米国・カナダにおける販売権は、シアトルジェネティクス社が保有します。
SGN-35は、CD30抗原を標的とする抗体-薬物複合体(ADC:antibody-drug conjugate)であり、再発・難治性のホジキンリンパ腫および全身性未分化大細胞リンパ腫を対象とした臨床試験が実施されています。このうち、現在、臨床第2相試験で有効性・安全性を評価中の再発・難治性のホジキンリンパ腫については、すでに患者登録が完了しており、欧米における2011年中の販売許可申請に向けて、2010年後半には必要なデータが得られる見込みです。なお、本試験は特別プロトコル査定(SPA:Special Protocol Assessment)に基づく米国食品医薬品局(FDA)の合意を得て実施しています。
今回の契約に基づき、タケダグループはシアトルジェネティクス社に契約一時金60百万米ドルを支払うとともに、海外における開発費用の50%と日本における開発費用全額を負担します。また、開発および販売の進捗に応じ最大230百万米ドル以上のマイルストンならびにタケダグループが販売権を保有する地域での販売額に応じて料率の変わる2桁のロイヤルティをシアトルジェネティクス社に支払います。なお、タケダグループが負担する海外における開発費用は、3年間で少なくとも75百万米ドルを見込んでいます。
シアトルジェネティクス社の社長兼CEO Clay B. Siegallは、「癌領域の研究開発に取り組み、グローバルなプレゼンス、アンメットニーズを満たすファースト・イン・クラスの治療薬の販売経験を有するタケダグループと本契約を締結できたことを大変嬉しく思います。本提携により、SGN-35を世界中の患者さんに早期にお届けするという当社の目標を達成できるものと期待しています。本薬さらには将来の新薬候補品目の上市に向けて、販売基盤を構築してまいります」と述べています。
ミレニアム社の社長兼CEO Deborah Dunsireは、「本提携は、自社創製品、導入品に関わらず、がん患者さんに待ち望まれている画期的な新薬を開発するという当社の使命を具現化するものであり、当社の成長戦略に適うものです。本薬の開発・販売を通じて、欧州ならびにその他地域における癌領域市場でのプレゼンスを強化してまいります」と述べています。
(本件に関する問い合わせ先)
シアトルジェネティクス社
Peggy Pinkston
Tel:
1 425-527-4160
武田薬品工業株式会社
コーポレート・コミュニケーション部(広報・IR)
Tel: 03‐3278‐2037
<抗体-薬物複合体(ADC:antibody-drug conjugate)について>
抗体-薬物複合体は、細胞を死滅させる薬剤を正確に癌細胞に運ぶモノクローナル抗体の結合物です。シアトルジェネティクス社では、安定した結合システムによって、抗体を強力且つ合成可能な薬剤と結合させる独自の特許技術を開発しています。この結合システムは血中では安定であり、他の細胞を傷付けないよう標的細胞内において特定の条件下でのみ薬剤を放出する設計のため、従来の化学療法に見られる副作用を軽減することが可能となります。本年3月、ミレニアム社は抗体-薬物複合体技術について、シアトルジェネティクス社とライセンス契約を締結し、固形癌において発現する1つの抗原についての独占的使用権ならびに他の2つの抗原に関するオプション権を取得しています。
<SGN-35について>
本薬は、シアトルジェネティクス社の特許技術を用いた、CD30抗原を標的とする抗体-薬物複合体です。現在、再発・難治性のホジキンリンパ腫および全身性未分化大細胞リンパ腫を対象とした臨床試験が進められており、米国および欧州では、希少疾病用医薬品に指定されています。再発・難治性のホジキンリンパ腫については、FDAより優先承認審査制度(Fast Track designation)の指定を受けています。異なる2本の臨床第1相試験において、本薬は、高用量で50%以上の患者さんにおいて客観的奏効を示すとともに、30%の患者さんにおいて完全寛解が認められています。また本薬は全体的に高い忍容性も認められています。主な有害事象は、グレード1および2の倦怠感、発熱、末梢神経障害、下痢、嘔吐、好中球減少症です。
<シアトルジェネティクス社について>
シアトルジェネティクス社は、モノクローナル抗体をベースとした癌および自己免疫疾患治療薬の開発・事業化に特化したバイオ企業です。シアトルジェネティクス社の主要新薬候補物質であるSGN-35は、臨床試験のデザインと規模に関して、特別プロトコル査定(SPA:Special Protocol Assessment)に基づくFDAの合意を得て、現在、臨床第2相試験で有効性・安全性を評価しています。また、その他の新薬候補物質であるSGN-33(lintuzumab)、SGN-40(dacetuzumab)、SGN-70およびSGN-75についても臨床試験が進められています。また、シアトルジェネティクス社では、抗体-薬物複合体技術について、ジェネンテック社、バイエル社、CuraGen社(Celldex Therapeutics社の100%子会社)、Progenics社、第一三共、MedImmune社(アストラゼネカ社の子会社)を含む世界のリーディングカンパニーと共同事業化契約を結ぶとともに、Agensys社(アステラス製薬の子会社)と共同開発契約も締結しています。詳細については、www.seattlegenetics.com
をご覧下さい。
<ミレニアム社について>
ミレニアム社は、米国マサチューセッツ州ケンブリッジに位置し、ファースト・イン・クラスのプロテアソーム阻害薬を販売するとともに、豊富な研究開発パイプラインを有するバイオ医薬品企業です。2008年5月より当社の100%子会社となり、タケダグループにおける癌領域の製品戦略機能および開発戦略機能を担っています。詳細については、www.millennium.com
をご覧下さい。
以上