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2008年06月09日

武田薬品工業株式会社

2型糖尿病治療薬アログリプチンの単独療法および併用療法に関する第3相臨床試験結果について

サンフランシスコで開催されている第68回米国糖尿病学会において、米国時間6月7日、当社の100%子会社である武田グローバル研究開発センター株式会社(米国イリノイ州)は、現在2型糖尿病治療薬として開発中のアログリプチンにかかる第3相臨床試験の結果を発表しました。本試験において、ジペプチジルペプチダーゼ(DPP-4)阻害薬であるアログリプチンは1日1回の経口投与で、単独療法および2型糖尿病の主な治療剤であるメトホルミン製剤、チアゾリジン系製剤、インスリン製剤やスルフォニル尿素剤(SU剤)との併用療法において、プラセボと比較し、統計学的に有意差をもってHbA1cを低下させました。

バーモント医科大学 糖尿病・代謝トランスレーショナル医療部長 Richard Pratley医学博士は、「2型糖尿病患者さんの半数以上が、米国糖尿病学会の推奨するHbA1c7%未満の目標値を達成できていないことから、血糖コントロールが十分でない多くの患者さんに対して、有効かつ忍容性に優れた新たな治療オプションを持つことが重要となっています。単独療法ならびにインスリン製剤や他の経口糖尿病治療剤との併用療法において、効果的に血糖を低下させることが明らかになったアログリプチンにかかる本試験結果は、糖尿病治療オプションの更なる拡充に資するものです」と述べています。

単独療法試験では、HbA1cが7%以下に到達した比率はプラセボ投与群に比べ、アログリプチン投与群において、有意差をもって高くなりました。メトホルミン製剤、チアゾリジン系製剤、SU剤との併用療法試験においても同様の結果が得られています。また、今回の学会で発表した全ての第3相臨床試験を通じて、アログリプチンを服用した患者において、有意なHbA1cの低下が認められました。特に試験開始時におけるベースラインのHbA1cが高値の患者においてHbA1cの低下率が高くなるという結果が得られました。
安全性については、アログリプチン投与群において、体重の増加は見られず、忍容性にも優れていることが認められ、低血糖の発現頻度についても、プラセボ投与群と差はありませんでした。

当社の医薬開発本部長 宮本政臣は、「アログリプチンは、糖尿病治療薬の研究開発を通じて医療に貢献するという当社の事業方針を具現化したものです。当社の糖尿病フランチャイズにアログリプチンが加われば、2型糖尿病の主な2つの病態である『インスリン欠乏』と『インスリン抵抗性』に対応し、患者さんのより良い血糖コントロールに貢献できるものと期待しています」と述べています。

【第68回米国糖尿病学会で発表したアログリプチンにかかる第3相臨床試験の解析結果】

プラセボ投与群に比べて、アログリプチン12.5mg、25mg投与群では、HbA1cのベースラインからの平均低下率が有意差をもって高いという結果が得られました(P<0.001)。また、HbA1c7%の目標値に到達した患者の比率はアログリプチン12.5mg、25mg投与群の方がプラセボ投与群よりも高く認められました。

<試験結果>
・HbA1cのベースラインからの平均低下率
  アログリプチン投与群 プラセボ投与群
12.5mg 25mg
アログリプチン単独療法 - 0.56% - 0.59% - 0.02%
メトホルミン製剤との併用療法 - 0.60% - 0.60% - 0.10%
チアゾリジン系製剤との併用療法 - 0.66% - 0.80% - 0.19%
インスリン製剤との併用療法 - 0.63% - 0.71% - 0.13%
スルフォニル尿素剤(SU剤)との併用療法 - 0.38% - 0.52% +0.01%
・HbA1c7%以下到達率
  アログリプチン投与群 プラセボ投与群
12.5mg 25mg
アログリプチン単独療法 47%(P=0.001) 44%(P=0.008) 23%
メトホルミン製剤との併用療法 52%(P<0.001) 44%(P<0.001) 18%
スルフォニル尿素剤(SU剤)との併用療法 35%(P=0.057) 35%(P=0.002) 18%

HbA1cのベースラインからの平均低下率に年齢、BMI、人種による差は見られませんでした。アログリプチンは併用薬や用量に関係なく、優れた忍容性を示しており、それぞれの試験で見られた副作用項目について差異はありませんでした。

【第68回米国糖尿病学会で発表したアログリプチンにかかる第3相臨床試験の概要】

5本の第3相臨床試験は2,000人以上の患者を対象に、全世界220施設でいずれも26週間にわたって実施された無作為二重盲検比較試験です。アログリプチンの単独療法、または他の2型糖尿病治療剤であるメトホルミン製剤、ピオグリタゾン、インスリン製剤、SU剤であるグリブリドとの併用療法における有効性および安全性を検討しました。主要評価項目はITT解析による26週経過時点のHbA1cのベースラインからの低下率です。アログリプチンは全ての試験において、1日1回12.5mgまたは25mgの投与量が設定されました。
インスリンとの併用療法を除く全ての試験において、ベースラインの平均HbA1cは7.9% から8.1%で、2型糖尿病の平均罹病期間は6年から8年でした。インスリンとの併用療法群のベースラインの平均HbA1cは9.3%で平均罹病期間は13年でした。今回の学会で発表した全ての第3相臨床試験における患者の平均年齢は53歳から57歳でした。

以上


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