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2008年05月26日
5月24日、東京で開催された第51回日本糖尿病学会において、食後過血糖改善剤「ベイスン®錠」(一般名:ボグリボース)にかかる耐糖能異常を対象にした第3相臨床試験の成績が発表されました。生活習慣の改善に加えて薬物治療を行うことにより2型糖尿病発症が抑制されることが、日本人を対象とした臨床試験で初めて認められました。
当社はベイスン®錠を1994年より日本で販売しています。今回発表された臨床試験成績に基づき、当社では2007年12月18日に「ベイスン®錠 0.2、同OD錠0.2」について、厚生労働省に「耐糖能異常における2型糖尿病の発症抑制」にかかる効能追加申請を行っています。
耐糖能異常は、WHO(世界保健機構)により、「空腹時の血糖値が126㎎/dL未満であり、かつ、75g経口ブドウ糖負荷試験[ * ]2時間値の血糖値が140~199㎎/dLを示す病態」と定義されています。耐糖能異常がみられる方においては、2型糖尿病への移行率や心血管疾患の発症リスクが高くなることから、食事療法や運動療法を中心とした生活習慣に関する指導が行われますが、それだけでは十分な効果が得られない場合があります。欧米ではこれまでに薬物治療による2型糖尿病の発症抑制が検討されてきましたが、このたび、その結果が発表された「ベイスン®錠」にかかる本試験は、耐糖能異常の日本人を対象に薬物療法による2型糖尿病の発生抑制効果を初めて検討した臨床試験です。
[ * ]75gのブドウ糖を経口摂取し、そのブドウ糖の摂取前(=空腹時)と摂取後の血糖測定により、糖尿病かどうかを判定する試験。
本試験は、全国103施設で実施された無作為二重盲検比較試験です。
対象は、WHO判定基準による耐糖能異常のうち、2型糖尿病発症のリスクが高いとされる(1)高血圧症合併、(2)高脂血症合併、(3)肥満(BMI 25以上)、(4)糖尿病の家族歴のいずれかを有する方で、1,778例が登録されました。ベイスン0.6 mg/日を投与した群とプラセボを投与した群について、2型糖尿病の発症抑制効果と血糖正常化ならびにその安全性を比較しました。
平均投与期間は337日で、試験期間中、両群ともに基礎治療として生活習慣の改善を継続実施しました。
2型糖尿病の発症例数は、プラセボ群106/881例に対してベイスン群50/897例でした。ベイスンは2型糖尿病の発症を40.5%抑制し、統計学的有意差が認められました(p=0.0014)。
血糖値が正常となった例数は、プラセボ群454/881例に対してベイスン群599/897例でした。ベイスンは血糖正常化を53.9%高め、統計学的有意差が認められました(p<0.0001)。
プラセボ群に比べてベイスン群では下痢、腹部膨満感などの胃腸障害の発現頻度が高くみられましたが、これまでの糖尿病患者さんへの使用成績と差はなく、またその程度についても重度のものは認められませんでした。
第51回日本糖尿病学会で本試験結果を発表された河盛隆造先生(順天堂大学大学院 教授)は、「糖尿病の患者さんは年々増加傾向にあり、その発症を抑制することが重要な課題となっています。耐糖能異常は糖尿病や心血管疾患の発症リスクが高くなりますが、高血圧症や高脂血症を合併している耐糖能異常の方に対して、今回、日本で初めて生活習慣改善の上乗せ効果として薬物治療による2型糖尿病発症抑制効果が示されました。インスリン初期分泌障害により耐糖能異常を示す場合が多い日本人には食後過血糖を抑制するベイスンは適しており、このようなエビデンスが示されたことは有益であると考えます」と述べられています。
| 効能・効果: | 糖尿病の食後過血糖の改善 |
| (ただし、食事療法・運動療法を行っている患者で十分な効果が得られない場合、又は食事療法・運動療法に加えて経口血糖降下剤若しくはインスリン製剤を使用している患者で十分な効果が得られない場合に限る) | |
| 用法・用量: | 通常、成人にはボグリボースとして1回0.2 mgを1日3回毎食直前に経口投与する。なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら1回量を0.3 mgまで増量することができる。 |
以上