●どんな病気ですか?

子宮内膜やそれに似た組織が、本来あるべき部位(子宮の内側)以外の部位に発生して、増殖する病気です。女性ホルモンの影響を受け月経周期に合わせて増殖や剥離を繰り返し、病状が進むと激しい月経痛がおこります。また不妊との関係も指摘されています。
最近、子宮内膜症が増えてきたと言われています。その理由として、患者さん自身の関心が高まったことや診断技術の進歩により、受診率や発見される件数が増えているためともいわれていますが、晩婚化・少子化・初経年齢の若年化などにより一人の女性の経験する月経回数が増加していることも一因になっていると考えられています。
 
●どこに発生するのですか?

子宮内膜症のできやすい場所
最も多く見られるのは骨盤の中に納まっている臓器で、特に子宮漿膜面(しきゅうしょうまくめん)、卵巣、仙骨子宮靭帯(せんこつしきゅうじんたい)、ダグラス窩(か)(子宮の後側のくぼみ)などに多く発生します。そのような場所では通常の月経のように月経血が排出されないのでその場にとどまっています。その状態が長く続くと周辺の組織との癒着(ゆちゃく:炎症などが長期間続いたままだと、普通はくっついていない部位がくっついてしまう)をおこします。
 
●どんな人がなりやすいのですか?

やせ型・胃腸下垂型の人に多く、遺伝的な要素もあると言われています。また、一般的に20〜35歳くらいのひとがなりやすいと言われていますが、ティーンエイジャーでもかなりの頻度でみられます。
 
●どんな症状があるのですか?

月経痛・骨盤痛(月経時以外の下腹部や腰の痛み)・不妊」が子宮内膜症の3大症状です。周辺臓器との癒着が進むと、臓器同士がひきつった不自然な状態になり、臓器の動きも悪くなるので、下腹部痛や性交痛の原因になります。また、不妊と子宮内膜症は統計的に密接な関係があると考えられるものの、その因果関係は明確には分かっていません。
 
●診断はどのように行われるのですか?

●子宮内膜症の検査と診断の流れ
 
●治療の方法は?

基本的に良性の腫瘍なので、症状がない場合、経過観察という扱いをすることも多いです。
しかし、症状がある場合や、悪性腫瘍の可能性がある場合には治療が必要になります。

    *薬物療法:
     対症療法(鎮痛薬で痛みをとる)
     ホルモン療法(女性ホルモンの分泌を抑え、病巣を小さくし妊娠率を上げる)
           (GnRHアナログダナゾール
    *手術療法:
     保存的手術
      (腹腔鏡で病巣をレーザーメスや電気メスで焼き切る)
     根治手術(子宮・卵巣を含めて病巣を取り出す)

それぞれの治療法は内膜症の程度や患者さんの状態によって向き・不向きがありますので、患者さんとお医者さんが相談してどの治療法を選択するか決定します。

 
●生活上で注意することは何ですか?

子宮内膜症は非常に再発しやすい病気です。
ホルモン療法をした患者さんも、治療後 は2〜3ヶ月に1回は受診して経過を観察する必要があります。再発したらまた治療が始まるわけですが、子宮内膜症の治療には長い時間がかかる場合が少なくありません。患者さん自身が治療に前向きになることと、治療にあたって頂いているお医者さんと何でも話し合えるような信頼関係が大切です。

病気のことばかり深く考え込んでしまわず、前向きに生活を送りましょう。
予防に確実な方法はまだ分かっていませんが、適度な運動は子宮内膜症の発症を予防するのに効果があるとも言われています。

 


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