思春期早発症についてよくあるご質問&アドバイス

治療終了後に、思春期は回復・成熟するのでしょうか。
また、女の子が治療を受けたことによって、将来の妊娠・出産に影響はありますか。
種々の性ホルモンは、治療終了後3ヵ月ぐらいから元のレベルへと回復していきます。
男の子の場合、治療終了2年後までに成人レベルに達します。女の子の96%は、月経(生理)が始まります。特に「特発性」の場合、思春期は100%成熟します。月経が始まるまでの期間は、治療前の状態で異なります。治療開始前にすでに月経がみられていた場合は治療終了後平均10.7ヵ月であるのに対し、治療前に月経が認められていなかった女の子は、月経が始まるまでに平均19.4ヵ月かかっています。
また、「器質性」の場合は、月経が回復しない場合もありますので、治療終了後も、しばらくは思春期の成熟の経過を専門医にみてもらうことが必要です。
治療終了後にはじまった月経は、2〜3年後にはほとんどが通常の排卵を伴う月経となりますから、将来、妊娠・出産する際も、この病気になったこと、および治療を受けたことの影響はないと考えられています。
思春期早発症は遺伝しますか。
「末梢性思春期早発症」の一部には、遺伝性の病気(先天性副腎皮質過形成症、家族性男性思春期早発症など)が知られていますが、多くの思春期早発症は遺伝しないと考えられています。
成長期の子どもにホルモン療法を行うことが心配です。
ホルモン分泌量を人工的に操作することに抵抗がある方もいらっしゃるかもしれませんが、治療することが大切であることはこれまで述べてきた通りです。また治療することによって、思春期の進行を止めることができるので、他の子との体つきの差が少なくなってきます。しかし、わかりにくいことや疑問な点がありましたら、ささいなことでも主治医、看護師に相談し、納得のいく治療を受けることをおすすめします。

いつまで治療をするのですか。
特発性中枢性思春期早発症の治療の目的は、早期に二次性徴がくることの心理社会的問題の解決と成人身長の正常化にあります。したがって、少なくとも通常の思春期の開始年齢までは治療を続けます。また、成人身長がどの程度になるか予測しながら治療をしますので、希望成人身長によっても、治療の期間が異なります。薬をやめる時期については主治医とよく相談しましょう。
子どもの心を傷つけないように、
この病気を説明するにはどうしたらよいですか。
この病気で一番とまどっているのはお子さんご本人です。むやみに成長した体の部分を指摘したり、またそのためにお子さんの行動を制限するのはやめましょう。
体の中の目覚ましが少しだけ早く動いてしまったこと、本人に責任はないこと、治療をきちんとすれば、その目覚ましをとめることができるなど、できるだけわかりやすく説明してあげましょう。学校の先生の理解と協力を得て、治療が継続できる環境を作ってあげてください。
7歳6ヵ月未満で乳房発育が見られたときは、思春期早発症でしょうか。
必ずしも思春期早発症ではありません。乳房発育があっても、血中の性ホルモン・性腺刺激ホルモンの上昇もなく、成長率の上昇もなく、骨年齢の促進もみられない「早期乳房発育症」という良性の病態があります。多くは1歳前後に見られます。
また、6〜7歳頃にも乳房が少しふくらむ状態がそれ以上進行しないままで、中には小さくなる場合もみられます。これらの原因はよくわかっていませんが、一過性に女性ホルモンが分泌されたことが原因とも考えられます。どちらの場合も治療の必要はありませんが、思春期早発症との鑑別のために、一度、小児内分泌専門医にみてもらったほうが良いでしょう。

過剰な心配は無用です。

お子さんが「思春期早発症」と診断され、さぞ驚かれたことでしょう。しかし、悲観したり心配しすぎないでください。現在はよい治療法があります。きちんと治療を行えば、成人するまでに健康な人と全く変わらずに生活することができます。

どんなことでもお気軽に
ご相談ください。

お父さんやお母さんの不安、心配はお子さんにも伝わります。まずは笑顔でいてください。そのためにはどんなささいなことでも私たち専門医にお尋ねください。コミュニケーションを大切に、一緒にお子さんの成長を見守っていきたいと思います。

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