思春期早発症の症状

通常、思春期早発症の子どもは、身長が高いことが多いのですが、身長が低い(−1SD*以下)にもかかわらずこのような症状が見られたときには、診断基準年齢をもう1歳高くした、すなわち男の子において10歳未満で精巣の発育が見られたとき、または女の子において8歳6ヵ月未満で乳房発育が見られたときも、成人身長が低身長になると予想されるので、思春期早発症として治療の対象となります。
思春期になると性ホルモンの働きで、成長のスピードが早くなるため(思春期のスパート)、成長曲線を描くと、標準曲線に沿わずに上向きになってきます。思春期の症状として、女の子の乳房の発育はわかりやすいのですが、男の子の精巣容量の増大は専門医でないとわかりません。しかし成長曲線を描くとわかるので、お子さんの成長曲線を描きましょう。
成長曲線は、以下のURLよりダウンロードできます。
日本小児内分泌学会:http://jspe.umin.jp/public/teisinchou.html
*SD(Standard Deviation)・・・平均値からどの程度はなれているかを表したもの

A君6歳のお母さんのケース

最初に気づいたのは、息子が私とお風呂に一緒に入るのをいやがるようになったときです。そのときはちょっとした反抗期だろうと思っていましたが、衣服を脱ぐのをとてもいやがったので不審に思い主人に相談して見てもらったところ、陰毛が生えていることがわかりました。本人は変な病気になったと思って悩んでいたようです。

【グラフの見方】
体重や身長からみた平均的な成長を意味するのが、中央値(50パーセンタイル値)の曲線です。同じ年齢の8割が、90パーセンタイル値(高い方)と10パーセンタイル値(低い方)の曲線の範囲内の身長や体重であることを示しています。

アドバイス

男の子の思春期の始まりは精巣の発育ですので、気づかれることが少なく、このように陰毛発育で初めて気づくことが多いようです。成長曲線を描いていると、標準曲線よりも異常に上向きに成長しているのがわかると思います。骨年齢も11歳と進んでいました(▲)。成長曲線からは、4歳過ぎから思春期が始まっていると思われます。特に男の子の思春期早発症は、器質性が多いので要注意です。A君も胚芽腫という脳腫瘍でした。A君も小柄だったので、ご両親は大きくなってきたので喜んでいたのですが、男の子で9歳未満、女の子で7歳6ヵ月未満に急に成長してきたら、喜んではいられません。

B子さん7歳のお母さんのケース

トイレから出てきた娘が血相を変えて「大変な病気になった」といってきました。
よく話を聞くと、なんと月経(生理)がはじまっていたのです。最初は親子でとまどいましたが、よい医師に巡り会えて治療を開始し、担任の先生に相談して配慮していただいたおかげで、問題なく学校生活を送れました。

アドバイス

小学校では毎年健康診断を行っているので、女の子の思春期早発症はもっと早期に発見されてもよいと思いますが、校医さんが必ずしも小児科医でないことが多いので、見逃されている例がたくさんあります。小学校1、2年生で乳房発育がみられたら、一度専門医にご相談ください。この例も9歳7ヵ月で初経がみられ、骨年齢(▲)も12歳と進んでいました。成長曲線を描いてみると、6歳後半から成長曲線が標準成長曲線より上向きになっていて、思春期が始まっていたと思われます。

思春期早発症とは

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