「切除不能」
大腸がんの治療について

薬物療法のメリットとデメリット

手術ができない場合や手術後、再発・転移が起こった場合は、がんの進行を抑え、延命えんめいとがんに伴う症状のコントロールを目的に薬物療法を行います。治療で元気に過ごせる時間を延ばすために、薬物療法の効果と副作用のバランスを見ながら、治療を続けていくことが大切です。
薬物療法のメリットである効果とデメリットである副作用のバランスは、患者さんによって、異なります。全身状態が比較的良好な患者さんは、薬物療法を行った場合、ある程度の副作用があっても効果が上回ることはよくあります。しかし、患者さんの体力が十分でない場合は副作用が強くあらわれて、体調を悪化させてしまう恐れもあります。
患者さんご自身の全身状態を把握し、主治医とよく相談して、治療を進めていくことが大切です。
全身状態を評価する指標としてパフォーマンスステータスなどがありますので参考にしてください。

薬物療法を受けるための条件
  • 少なくとも、歩行可能で自分の身の回りのことができる
  • 肝臓や腎臓の機能が一定の基準を満たしている
  • 転移・再発がX線検査やCT、MRIなどで確認できる

大腸癌研究会編:患者さんのための大腸癌治療ガイドライン2022年版, 49, 金原出版, 2022.

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このページでは、大腸がんの薬物療法のメリットとデメリットについてご説明します。