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新規経口プロテアソーム阻害薬イキサゾミブの日本における希少疾病用医薬品の指定について

当社は、このたび、新規経口プロテアソーム阻害薬イキサゾミブクエン酸エステル(一般名、開発コード:MLN9708、以下、イキサゾミブ)について、再発又は難治性の多発性骨髄腫を予定する効能・効果として、厚生労働省より希少疾病用医薬品の指定を受けましたのでお知らせします。希少疾病用医薬品の指定制度は、医療上の必要性が高いにもかかわらず、患者数が少ないことから十分な研究開発が進みにくい医薬品の開発を支援・促進する制度です。

イキサゾミブは、日本では、現在、多発性骨髄腫を対象に複数の臨床第3相試験を実施中です。米国では、前治療歴のある再発・難治性の多発性骨髄腫患者さんに対する治療薬として米国食品医薬品局(FDA)からの販売許可取得後、2015年12月よりNINLARO®の製品名で販売を開始しています。欧州では、再発・難治性の多発性骨髄腫を対象とした販売許可申請が2015年8月に欧州医薬品庁(EMA)に受理されており、同年7月のEMAによる迅速審査の指定にもとづき、審査を受けています。

今般のイキサゾミブの希少疾病用医薬品の指定は、日本の患者さんに対する本薬の医療上の必要性の高さと新たな治療選択肢としての可能性を示すものであり、当社の、患者さんのことを第一に考えた取り組みの成果です。当社は、日本の患者さんにこの革新的な治療薬を可能な限り早くお届けすべく、今後も本薬の開発を進めてまいります。

対象患者数が5万人未満であること、代替する適切な医薬品や治療法がないこと、既存の医薬品と比較して著しく高い有効性または安全性が期待されること、対象疾患に対して当該医薬品を使用する理論的根拠があるとともにその開発にかかる計画が妥当であると認められること、などの指定基準に合致するものを厚生労働大臣が希少疾病用医薬品として指定します。希少疾病用医薬品に指定された場合、助成金交付、試験研究についての厚生労働省等からの指導・助言、税制優遇措置、優先審査、再審査期間の延長などの支援措置を受けることができます。


<イキサゾミブおよびTOURMALINE試験について>
イキサゾミブは、多発性骨髄腫、全身性ALアミロイドーシスなどの悪性腫瘍に対する新規経口プロテアソーム阻害薬です。本薬は、臨床第3相試験を開始した最初の経口プロテアソーム阻害薬です。

本薬は、米国および欧州で2011年に多発性骨髄腫について、2012年にALアミロイドーシスについてオーファン指定を受けました。米国ではウルトラオーファン(患者数が特に少ない希少疾病)である再発・難治性の全身性ALアミロイドーシスの効能において、2014年にFDAよりBreakthrough Therapyの指定を受け、2015年12月よりNINLARO®の製品名で発売されており、欧州では再発・難治性の多発性骨髄腫を対象とした販売許可申請が審査されています。

当社は、イキサゾミブの総合的な臨床試験プログラムであるTOURMALINE試験により、世界中の多発性骨髄腫患者さんや医療関係者の方々に革新的な新薬を開発し、お届けするという取り組みをさらに強化しています。TOURMALINEには、5つの試験が含まれており、4つは多発性骨髄腫の主要な患者層を対象とした試験であり、ひとつはALアミロイドーシスの患者を対象とした試験です。 

  • Ÿ   TOURMALINE-MM1:再発・難治性の多発性骨髄腫を対象に本薬・レナリドミド・デキサメタゾン併用群とプラセボ・レナリドミド・デキサメタゾン併用群を比較。現在実施中であり、患者は病気が悪化するまで治療を続け、長期的な転帰が評価される予定
  • Ÿ   TOURMALINE-MM2:初発の多発性骨髄腫を対象に本薬・レナリドミド・デキサメタゾン併用群とプラセボ・レナリドミド・デキサメタゾン併用群を比較
  • Ÿ   TOURMALINE-MM3:初発の多発性骨髄腫を対象に導入療法および自家造血幹細胞移植後の維持療法として本薬とプラセボを比較
  • Ÿ   TOURMALINE-MM4:自家造血幹細胞移植歴のない初発の多発性骨髄腫を対象に維持療法として本薬とプラセボを比較
  • Ÿ   TOURMALINE-AL1: 再発・難治性のALアミロイドーシスを対象に本薬およびデキサメタゾンの併用と医師が選択したレジメンでの治療を比較

<多発性骨髄腫について>
多発性骨髄腫は形質細胞のがんであり、骨髄が病巣となります。本疾患では、単クローン性の形質細胞のあるグループが悪性化して増殖します。悪性化した形質細胞には骨を脆くする作用があり、多くの骨に影響を与え、結果として圧迫骨折、溶解性骨病変や関連疼痛に繋がることがあります。また、本疾患は骨、免疫系、腎、赤血球数に影響を与え、骨痛、倦怠感、貧血などの典型的な症状を伴うことが多く、数多くの重大な健康障害を引き起こす可能性があります。本疾患は、がんの中では稀であり、新規に本疾患を発症する患者数は全世界では年間11万4千人です。日本における総患者数は約1万4千人と報告されています。 

以上

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