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潰瘍性大腸炎・クローン病治療薬Vedolizumabに関する
米国食品医薬品局(FDA)の諮問委員会における審議結果について

当社と当社の100%子会社である武田ファーマシューティカルズUSA Inc.は、米国時間12月9日に開催された米国食品医薬品局(以下「FDA」)の消化器系用薬諮問委員会および医薬安全・リスク管理諮問委員会の合同委員会において、Vedolizumabについて、潰瘍性大腸炎およびクローン病(成人)の治療薬として、FDAでの承認を推奨するという見解が示されましたので、お知らせします。潰瘍性大腸炎については、21名の委員のうち、13人がステロイドまたは免疫抑制薬または抗TNFα抗体による治療が不応の潰瘍性大腸炎に対する承認を推奨し、8人がステロイドによる治療不応例を除く免疫抑制薬または抗TNFα抗体による治療が不応の潰瘍性大腸炎に対する承認を推奨しました。クローン病については、14名がステロイドまたは免疫抑制薬または抗TNFα抗体による治療が不応のクローン病に対する承認を推奨し、6人がステロイドによる治療不応例を除く免疫抑制薬または抗TNFα抗体による治療が不応のクローン病に対する承認を推奨しました(棄権1名)。

FDAは、投票は行わなかったものの、Vedolizumabのベネフィットがリスクを上回ることを確実なものとするための、添付文書の範囲内にとどまらない市販後のリスク軽減策の必要性について、諮問委員会に意見を求めました。当社では引き続きリスク評価・軽減プログラム(REMS)についてFDAと緊密に連携してまいります。諮問委員会の見解は、FDAによる生物学的製剤承認審査の最終判断において考慮されますが、拘束力のあるものではありません。当社は、Vedolizumabの承認申請を2013年6月に実施しており、同年9月には、中等度から重度の活動期潰瘍性大腸炎を適応症とした承認申請がFDAより優先審査に指定されました。優先審査は、重篤な疾患を治療する薬剤ならびに安全性や有効性について著しい改善をもたらす薬剤が指定されます。なお、中等度から重度の活動期クローン病の適応症については、通常審査となります。

当社の消化器・腎臓系・その他疾患領域のVice PresidentであるAsit Parikhは、「諮問委員会で承認推奨の見解が得られたことを大変嬉しく思います。両疾患ともに、既存薬での治療が無効となる患者さんが多いため、さらなる治療選択肢が待ち望まれています。本薬は消化管の炎症に働きかける薬剤であり、新たな治療選択肢として、潰瘍性大腸炎やクローン病の患者さんの治療にお役立ていただけるものと期待しています」と述べています。

以上

<Vedolizumabについて>
Vedolizumabは、潰瘍性大腸炎およびクローン病治療薬として開発中のヒト化モノクローナル抗体です。α4β7インテグリンは、潰瘍性大腸炎やクローン病における炎症発生プロセスに関与するとされる循環白血球のサブセットに発現し、消化管における血管やリンパ節に特異的に存在する細胞接着分子に結合することで炎症反応を惹起します。本薬は、α4β7インテグリンに特異的に結合し、α4β7インテグリンの細胞接着分子への結合を阻害することにより、特定のリンパ球の消化管細胞への浸潤を阻害します。

本薬の米国における承認申請は、臨床第3相試験であるGEMINITM試験結果に基づき実施しています。GEMINI試験は4本の臨床試験からなり、世界約40ヶ国において、2,700名の患者さんを対象にクローン病と潰瘍性大腸炎の評価を同時に実施した最大規模の臨床試験です。GEMINI試験では、少なくとも1回の標準治療(コルチコステロイド、免疫調節薬および/または抗TNFα抗体)による治療を施行し不応であった中等度から重度の活動期潰瘍性大腸炎およびクローン病を対象に実施しており、抗TNFα抗体不応例には、十分な効果が見られなかった一次無効、効果が持続しなかった二次無効、抗TNFα抗体不耐性の患者さんが含まれています。

<潰瘍性大腸炎およびクローン病について>
潰瘍性大腸炎およびクローン病は炎症性腸疾患の二大疾患です。潰瘍性大腸炎が直腸、結腸を含む大腸だけに発現するのに対し、クローン病は消化管内部のあらゆる部位で炎症を惹起します。潰瘍性大腸炎で最もよく見られる症状は、腹部不快感、下痢時の出血あるいは排膿であり、クローン病で最もよく見られる症状は、腹痛、下痢、直腸出血、体重減少、発熱です。両疾患については、多くの研究者が外的な環境要因と遺伝子や体内の免疫システムとの相互作用が疾患を引き起こすと指摘していますが、正確な原因はいまだ不明です。炎症性腸疾患治療薬は、寛解の達成、維持、あるいは症状のない期間の延長を目指すものです。

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