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稀少疾患デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療薬(イデベノン)の
臨床第3相試験開始について

当社は、デュシェンヌ型筋ジストロフィー[※1](Duchenne Muscular Dystrophy、以下「DMD」)治療薬としてSanthera Pharmaceuticals Ltd(本社:スイス、以下「Santhera社」)と欧米にて共同開発を実施中の当社創製品イデベノン(一般名、開発コード:SNT-MC17)について、このたび、臨床第3相試験を開始しましたのでお知らせいたします。

2007年8月、当社はSanthera社と、イデベノンのデュシェンヌ型筋ジストロフィーの効能に関する共同開発・販売契約を締結しました。同契約により、当社はSanthera社に対し当社が保有する試験成績の使用権を供与するとともに、EUおよびスイスにおける独占的販売権を獲得しており、今回の臨床第3相試験の開始により、Santhera社へ開発マイルストン総額18百万ユーロのうち5百万ユーロを支払っています。
なお、2005年7月に、当社は同薬について、フリードライヒ失調症(Friedreich’s Ataxia、 以下「FRDA」)治療薬としての共同開発・販売契約も締結しています。

Santhera社のCEO Klaus Schollmeierは、「臨床第3相試験は、神経筋疾患に対する初の治療薬としてイデベノンの可能性を検討する重要なステップです。FRDA治療薬として既に本薬が承認されているカナダでは良好な治療結果が数多く得られており、十分な治療薬の存在しない神経筋疾患においても、多くの患者さんが本薬を必要とされるものと考えます」と述べています。

欧州販売統括会社である武田ファーマシューティカルズ・ヨーロッパ株式会社(当社の100%子会社、本社:英国ロンドン、TPEU社)のCEO Erich Brunnは、「Santhera社との提携は、優れた医薬品を必要とされる患者さんにお届けするという当社の使命を具現化するものです。Santhera社との緊密な連携を通じて、DMD患者さんや医療関係者の皆さまに、新たな治療オプションを一日でも早くお届けできるよう取り組んでまいります」と述べています。

[※1]デュシェンヌ型筋ジストロフィーについて

デュシェンヌ型筋ジストロフィーは神経筋疾患の中でも、最も発症頻度が高い病型であり、米国、欧州、日本の合計で約3万人の患者さんがいるとされ、ほとんど男児のみに発症します。X染色体に存在するジストロフィンが欠損しているために発症する遺伝性疾患で、カルシウム調節機能が損なわれ、筋肉細胞の酸化が亢進し、筋肉が劣化します。進行が早く、3~5歳で発症し、10歳代になると歩行能力を失います。合併症として、骨格奇形や呼吸困難、心不全を併発することが多く、患者さんの平均寿命は30~35歳と言われています。

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<デュシェンヌ型筋ジストロフィーを対象としたイデベノンの第3相臨床試験概要>
名称 DELOS (DuchEnne Muscular Dystrophy Long-term IdebenOne Study)
対象 10~18歳までの歩行可能または歩行不可能なデュシェンヌ型筋ジストロフィー患者(最大240名)
試験 二重盲検、無作為割付け、プラセボ対照
用量 1日あたりイデベノン900mgを投与
投与期間 52週間
主要評価項目 52週目における呼吸器機能(最大呼気流量)のベースラインからの変化
副次評価項目 その他呼吸器機能にかかる指標、筋力、運動機能の投薬期間における変化、QOLの改善など
実施場所 欧州、米国およびカナダにおける最大25施設(予定)
治験実施責任医師 Prof. Gunner Buyse, ベルギー、Leuven大学小児神経科教授

 

以上

<Santhera社について>

Santhera社は重篤な神経筋疾患を対象とした低分子化合物治療薬の創薬・開発・販売に特化しており、この分野における稀少疾患におけるアンメットニーズを満たすことを目的としています。現在、イデベノンにおけるFRDA効能については、第3相臨床試験を実施していますが、カナダにおいては既に販売を行っています。

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