植物のご紹介

サラシナショウマ

サラシナショウマ

Cimicifuga simplex (DC.) Wormsk. ex Turcz. キンポウゲ科(Ranunculaceae) 
(局方)Cimicifuga simplex wormskjord
生薬名:ショウマ(升麻)  薬用部位:根茎
日本、中国北部に分布する大型多年生草本で、草丈150cmに達します。冷涼な気候を好む植物のため、わが国では標高1000m以上の高原にみられます。平地で栽培するときには遮光を必要とします。和名のサラシナは「晒菜」の意味で、若葉を摘んで水に晒して食べたためとされています。生薬「ショウマ」は本種の根茎で、シミゲノール(トリテルペノイド)などの成分を含み、解熱、浮腫抑制などの作用があります。一般用漢方製剤294処方のうち、乙字湯(おつじとう)、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)など13処方に配合されています。

花期は8~9月頃で、白く小さな花を多数咲かせます。

山地の草原や林縁、まばらな落葉樹林の中などに自生します。

生薬「ショウマ」は秋に根茎を掘り起こし、ヒゲ根を取り除いた後に日干しにして作製します。