植物のご紹介

ウイキョウ

ウイキョウ

Foeniculum vulgare Mill. セリ科(Apiaceae)
生薬名:ウイキョウ(茴香) 薬用部位:果実
コーカサス地方から地中海沿岸西部に分布する、大型の多年草です。高さ2mに達し、植物全体に香りがあります。生薬「ウイキョウ」は、本種の果実で、アネトール(精油)などの成分を含み、健胃、去痰作用などがあります。一般用漢方製剤294処方のうち、安中散(あんちゅうさん)など4処方に配合されているほか、市販の胃腸薬にも配合されています。果実はフェンネル・シードとも呼ばれ、魚や肉を用いたスープ、シチュー調理などに用います。

食後にウイキョウの果実を5~6粒噛むとお腹の張りを防ぎます。

変種のイタリアウイキョウ(F. vulgare Mill. var. dulce (Mill.) Thell.)は肥大した株元を食用にします。

同じセリ科の中にウイキョウに草姿が似て小型のヒメウイキョウ(Carum carvi L.)があります。