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クスノキ

クスノキ

Cinnamomum camphora (L.) J.Presl クスノキ科(Lauraceae)     
生薬名:ショウノウ(樟脳)   薬用部位:材、枝
日本の関東以西から台湾、中国南部まで分布する常緑の高木です。人形や衣服の防虫剤、花火の添加剤としても使用されています。精油成分には病害虫の忌避作用があり1000年以上の樹齢のものも見られることから、神聖な木として神社の境内に植えられます。過去、強心剤として用いられたことから、だめになりかけたものを回復させる措置や政策などを「カンフル剤」と表現されます。生薬「樟脳」は、クスノキの葉、枝から得られたものです。d-カンフル(モノテルペンケトン)などの成分を含み、強心作用、局所刺激作用などがあり、また皮膚病外用薬として用いられます。

5~6月頃に6弁の小さな花を多数つけます。

11月頃になると黒色に熟した果実をつけます。

植物体のチップを水蒸気蒸留すると樟脳の結晶が得られます。