植物のご紹介

ウラルカンゾウ

ウラルカンゾウ

Glycyrrhiza uralensis Fisch. ex DC. マメ科(Fabaceae)
(局方) Glycyrrhiza uralensis Fischer マメ科(Leguminosae)
生薬名:カンゾウ(甘草)  薬用部位:根・ストロン
中国からヨーロッパ南部に分布する多年草で、根を垂直方向に、ストロンを水平方向にそれぞれ伸ばします。生薬「カンゾウ」は本種の根及びストロンで、甘味成分のグリチルリチン(トリテルペン配糖体)などを含み、去痰、鎮咳、消化性潰瘍薬などの作用があります。一般用漢方製剤294処方のうち、葛根湯(かっこんとう)、十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)など最も多い212処方に配合されています。さらに、甘味剤として市販の味噌・醤油などにも多用されていますので、中国、モンゴル、アフガニスタンなどから年間数千トン以上が輸入されています。

5月下旬頃よりマメ科特有の花を咲かせます。

栽培容器に塩化ビニル管を用いて得られたカンゾウの根。

市販されている生薬「カンゾウ」。