植物のご紹介

ダイダイ

ダイダイ

Citrus aurantium L. ミカン科(Rutaceae)
(局方)Citrus aurantium L. var. daidai Makino                           
生薬名:キジツ(枳実)・トウヒ(橙皮)  薬用部位:未熟果実・果皮
インド原産の常緑小高木です。生薬「キジツ」は本種の未熟果実をそのまま又は半分に横切したもので、ナリンギン(フラボノイド)などの成分を含み、健胃などの作用があります。一般用漢方製剤294処方のうち、大柴胡湯(だいさいことう)、四逆散(しぎゃくさん)など27処方に配合されています。生薬「トウヒ」は本種の成熟した果皮で、リモネン(精油)などの成分を含み、健胃などの作用があります。一般用漢方製剤には配合されていません。主に芳香性苦味健胃薬として、種々の胃腸薬に配合されています。和名は、果実が代々年を越して樹上に残ることからつけられた説もあり、正月の飾りとして用いられます。

5~6月に白色の花をつけます。

枝には鋭い棘が見られます。

市販されている生薬「キジツ」。