植物のご紹介

サネブトナツメ

サネブトナツメ

Ziziphus jujuba Mill. var. spinosa (Bunge) Hu ex H.F.Chow クロウメモドキ科(Rhamnaceae)
(局方) Zizyphus jujuba Mill. var. spinosa Hu ex H.F.Chou
生薬名:サンソウニン(酸棗仁) 薬用部位:種子
ヨーロッパから中国にかけて分布する落葉小高木で托葉が変化したとげが見られ、 学名のspinosaは多くの刺があるという意味を示しています。生薬「酸棗仁」は種子を乾燥したものでジジベオシド(ベンジルアルコール配糖体)などの成分を含み、鎮静作用を有します。心因性、神経性の過眠症あるいは不眠症などを目的に酸棗仁湯(さんそうにんとう)、加味帰脾湯(かみきひとう)など一般用漢方製剤294処方中の5処方に配合されています。

6月頃に黄色い小さな花を咲かせます。

核果の中にある種子を生薬「酸棗仁」として使用します。酸棗仁はナツメ( Z. jujuba Mill. )と比べて果実が酸っぱいために呼ばれています。

和名のサネブトナツメ(核太棗)はナツメより核の部分が大きいために名付けられました。
果実の断面 左:サメブトナツメ、右:ナツメ