植物のご紹介

ゴボウ

ゴボウ

Arctium lappa L. キク科(Asteraceae)
(局方)キク科(Compositae)
生薬名:ゴボウシ(牛蒡子)  薬用部位:果実
ヨーロッパからアジアにかけて分布する、草丈100~200cmになる二年草です。日本にはもともと自生種はありませんが、縄文時代の貝塚で果実が確認されていることから、非常に古い時代に渡来したものと考えられています。一定期間の低温に遭遇すると花芽の分化が誘導され、夏季に花を咲かせて結実した後に枯れます。生薬「ゴボウシ」は本種の果実で、アルクチイン(リグナン)などの成分を含み、発汗、利尿、抗腫瘍などの作用があります。一般用漢方製剤294処方のうち、柴胡清肝湯(さいこせいかんとう)、消風散(しょうふうさん)など3処方に配合されています。

面ファスナーは野生ゴボウの総苞片の構造をヒントに考案されました。

長さ5mmほどの黒い果実(生薬「ゴボウシ」)が無数に形成されます。

通常、栽培期間が半年足らずのゴボウを一年かけて栽培することによって肥大させたものが「堀川ごぼう」で、京都市左京区の一乗寺などで栽培されています。