>高血圧症治療剤の臨床研究(CASE-J試験)に関する第三者機関による調査結果についてのお知らせ

高血圧症治療剤の臨床研究(CASE-J試験)に関する
第三者機関による調査結果についてのお知らせ

当社は、本年3月3日、当社の高血圧症治療剤「ブロプレス®錠」(一般名:カンデサルタン シレキセチル)に関する臨床研究(CASE-J試験)について、「データ解析などに関与し改ざんを行ったのではないか」、「利益相反の問題があるのではないか」、「適切なプロモーションを行っていなかったのではないか」といった疑念が持たれていることに対し、記者会見を開催しました。

 

その結果、社内調査を通じて、「データ改ざん」および「利益相反上の問題」は確認されなかった一方で、CASE-J試験の結果を用いた「プロモーション活動に不適切な部分があった」ことが判明したことをご説明し、患者様や医療関係者の皆様にお詫びを申しあげました。また、引き続き、社内調査では十分に解明できなかった点について、第三者機関(ジョーンズ・デイ法律事務所、以下「ジョーンズ・デイ」)に調査を依頼することをご報告いたしました。

 

その後、当社は3ヶ月間にわたるジョーンズ・デイの調査に対し、その手法や対象範囲に一切の異議・異論を唱えることなくその指示に従い、全面的に協力してまいりました。この点に関し、ジョーンズ・デイからは、調査の過程でジョーンズ・デイの「独立性」が損ねられることはなかった旨の見解をいただいています。

 

今回のジョーンズ・デイの調査では、昨年11月および今年2月に実施した社内調査では判明していなかった新しい事実、すなわち、医師主導臨床研究CASE-J試験への、当社による複数の関与や働きかけが明らかになりました。この調査結果を重く受け止め、CASE-J試験の公正性に疑念を生じさせかねない関与や働きかけを行った点につきまして、患者様、医療関係者の皆様を始めとする多くの関係者の方々に深くお詫びを申し上げます。

また、研究成果を用いたプロモーション活動について不適切な部分があったことに関しても、当社が既に発表した内容と同様の事実が確認されています。

 

一方で、当社によるCASE-J試験における「試験データへのアクセス」、「データの改ざんや捏造」、「解析作業への直接的関与」があったことを示す事実は見出されませんでした。

 

ジョーンズ・デイによる詳細な「調査報告書(公表版)」につきましては、当社ホームページ上に掲載しており、以下のアドレスよりアクセスいただくことが可能になっております。

http://www.takeda.co.jp/update/files/20140620.pdf

当社としましては、この結果を重く受け止めるとともに、当社による不適切な複数の関与や働きかけにより、本試験の公正性に疑義を生じさせ、ひいては当社のみならず製薬企業全体の信頼を揺るがしかねない行為であったことを真摯に反省しております。

 

当社は本調査結果を踏まえ、今後二度とこのようなことを起こさないよう、社内各部門の役割の明確化とチェック体制の強化による透明性の確保、当社製品に関連する医師主導臨床研究への不関与の徹底など、再発防止と改善策を徹底してまいります。

 

 

  1. 1.CASE-J試験におけるデータ改ざんの有無について
    ジョーンズ・デイの調査において、当社によるCASE-J試験に関する「試験データへのアクセス」、「データの改ざんや捏造」、「解析作業への直接的関与」が行われたという事実は見出されませんでした。

 

  1. 2.試験内容・解析等への関与、働きかけについて

この度のジョーンズ・デイの調査により、昨年11月および本年2月に実施した社内調査では判明していなかった、CASE-J試験に対する当社による複数の関与や働きかけが見出されました。これらは、本調査において、CASE-J試験の公正性に対する疑義を生じさせかねないものであったとされております。

 

  1. 3.広告に用いたグラフの改変について
    当社は、グラフの元になる数値データは入手しておらず、グラフ化された図を入手していたことから、ジョーンズ・デイによる調査では、当社が科学的事実たるデータや解析作業を操作したという事実は確認されていません。
    また、プロモーション資材を作成するにあたり、CASE-J試験における心血管系イベントの累積発現率を示すグラフ(カプランマイヤー曲線)を、当社にとって有利に見えるよう意図的に改変したという事実は見出されませんでした。

 

  1. 4.研究成果を用いたプロモーション活動について

「CASE-J試験」の学会発表時の結果(グラフ)を使用したプロモーション活動を継続実施したこと、有意差がないにもかかわらず、差があるような表現を用いてプロモーションした点につきましては、この度のジョーンズ・デイの調査においても3月に当社が発表した内容と同様の事実が確認されました。
学会発表時のグラフを掲載した資材を用いたプロモーション活動につきましては、日本製薬工業協会から、プロモーションコード違反として、本年4月より6ヶ月間の副会長としての役職活動停止措置を受けています。すでに、該当資材の廃棄徹底および増刷を不可とするシステム上の対応などを実施しています。

 

  1. 5.再発防止の取り組みについて
    プロモーション資材の社内審査機関に、法務的観点、医師の視点で審査を行えるメンバーを新たに加え、審査体制を強化しました。また、寄付金を評価・審査する委員会の体制を強化しました。この度のCASE-J試験に関する調査結果を教訓として、コンプライアンス強化のための全社的な体制の見直し等を含め、今一度原点に返って対策を講じて行くことにより、二度とこのようなことを繰り返すことのないよう、万全を期してまいります。

 

当時、このCASE-J試験という日本初の大規模臨床研究を完遂し、日本人を対象としたエビデンスをその後の高血圧治療に活かすことが、CASE-J試験に携わった研究者の方々と当社との共通の目標であり、その意味で、これを確実にまた強力に推進したいという思いが、研究者の方々と当社の共通のものとして存在していました。

その一方で、当時、日本人のエビデンスとして医療関係者から注目を浴びていたCASE-J試験の結果を、当社として最大限、ブロプレスのプロモーションに活用したいという動機があり、組織レベルでの関与があったことが、今回の調査からも明らかになっております。

 

当社は、これら「CASE-J試験」に関する一連の事象を通じて、患者様、医療関係者の皆様をはじめとする関係者の方々に大変なご心配をおかけしておりますことを、当社として深く反省し、あらためて心よりお詫び申しあげます。

今回のようなことが二度と起こらないよう、従業員一人ひとりが高い倫理観をもって日々の活動に邁進してまいります。

 

以上