インドネシアでの活動

インドネシア

屋外での排泄禁止促進

インドネシアでは、特に貧困層において、下痢性疾患等の予防可能な病気により、多くの子どもたちが命を落としています。
下痢性疾患は汚染された水の利用、衛生習慣の欠如、不衛生なトイレ使用などが主な原因であるため、衛生環境の改善で予防することが可能です。
本プログラムでは、毎年5村を対象に「屋外排泄ゼロの村」の達成を目指す活動を進めています。

活動内容(2011.7-2012.6)および成果

前年度の対象村のフォローアップとモニタリング

2年目の活動で「屋外排泄ゼロ」村と認められた Hadakewa村で、モニタリングとフォローアップを目的としたワークショップが開催されました。36人が参加したこの会では、トイレが正しく利用されていること、村の県境状態が改善していることが確認されました。その他の村においても、トイレの設置や衛生習慣の改善が、下痢疾患患者の減少に貢献したものと考えられるデータが集まりました。

2年目の対象村の下痢患者数とトイレ設置状況

下痢患者数(人) トイレ設置/利用率
2009年 2011年 2011年
Waienga 21 2 100%
Hadakewa 17 5 100%
Lamadale 4 1 100%
Balurebong 4 1 100%
Atakowa 9 0 100%

(出展:Lebatukan群村保健所)

住民ファシリテーターの育成ワークショップ

CLTS導入のワークショップを担当する住民ファシリテーターの育成トレーニングを実施しました。プラン職員や保健所職員のもとで、屋外排泄や不衛生な習慣がもたらす問題や地域住民への効果的な導入方法なども合わせて身につけました。

ルンバタ県の関係者会議

対象地域であるルンバタ県における本プログラムの進捗について、関係者会議を行い、問題解決や改善に向けた協力体制を築くことが出来ました。

参加者

ルンバタ県レベルのPOKJA AMPLのメンバー 7人
9郡のCLTSチーム 18人
政府主導の衛生改善プログラムチーム 6人
プランのルンバタ現地事務所職員 4人

lle Ape郡の関係者会議

lle Ape郡の関係者により、郡内全ての村が2012年12月までに屋外排泄を廃絶することを宣言し、この目標に向けて各関係者がそれぞれの責任と役割を果たし、協力しあうことを確認しました。

参加者

ルンバタ県議会メンバー 3人
ルンバタ県レベルのPOKJA AMPLのメンバー 5人
lle Ape 郡政府職員 4人
lle Ape 郡内の保健所職員 6人
lle Ape 郡内の16村の村長と村議会議長 32人
政府主導の衛生改善プログラムチーム 2人
プランのルンバタ現地事務所職員 8人

CLTS導入ワークショップの実施

トレーニングを受けた住民ファシリテーターによるCLTS導入ワークショップが、対象5村で実施され、330人が参加しました。地域の人々は、正しい衛生習慣やごみの処理、安全な飲料水の確保に加えて、トイレの重要性や経済状態に合わせたトイレの建設方法を学びました。

CLTS導入ワークショップ実施日程

日程 参加者数
Palilolon 2011年12月7日 50人
Dulitukan 2011年12月8日 70人
Kolipadan 2011年12月8日 70人
Tagawiti 2011年12月8日 70人
Kolonboto 2011年12月8日 70人
  合計 330人

「屋外排泄ゼロの村」への視察訪問

本年度対象の5村が、既に過去に達成した5村を訪問し、成功の秘訣や問題の解決方法などを学びあいました。

対象5村の進捗状況の確認と達成状況

2012年2月、保健局職員、郡政府職員、保健所所長・職員、村の助産婦により、各村の進捗状況の確認が行われました。結果は下記の表の通りです。米の収穫が少なく、期待するほどの収入が無かった村で、トイレの設置が進まなかったケースがありました。地域の人々の助け合いを奨励しながら、2012年12月までに全ての家庭でトイレを設置する予定で進めました。

屋外排泄ゼロ村の5つの基準に対する各村の達成状況

「屋外排泄ゼロ」村の基準 Kolipadan Tagawiti Kolonboto Palilolon Dulitukan
1 家庭における適切なトイレ使用(自宅用のトイレ建設) 80%
110/168世帯
75%
113/161世帯
81%
172/224世帯
100%
56/56世帯
92%
201/219世帯
2 手洗い習慣の徹底(水源確保と石鹸を利用した手洗い習慣) 100% 100% 100% 100% 100%
3 飲料水の煮沸の習慣の徹底 100% 100% 100% 100% 100%
4 生活排水用の排水路の設置 100% 100% 100% 100% 100%
5 家庭ごみの適切な処理
(ごみ箱などの設置)
100% 100% 100% 100% 100%

ステークホルダーズ・ボイス

私は昨年屋外排泄ゼロを宣言したHadakewa村を視察しました。全ての家庭に、周囲と助け合いながら建てたトイレがありました。このことから、私は多くを学びました。Hadakewa村の人々が努力してできたことなので、私たちの村でもきっと屋外排泄ゼロを達成できると信じています。
(ムハマンド・サレー:lle Ape郡Kolipadan村の職員)

Hadakewa村現地視察の様子

以前に比べて、私たちの村の衛生状態は確実に改善されています。あちこちで人の排泄物を見ることがなくなりました。私たちはトイレの重要性を理解することが出来ました。まだ自分たちでトイレを立てていない家族もいますが、村の互助会を通じて、住民同士助け合いながら、これからもトイレの建設をすすめたいと思います。
(ジャミル/Dulitukan村)

ジャミルさん宅に設置されたトイレ