主要製品
「重点疾患領域」へのリソースの絞り込みによるパイプラインの充実
タケダは、これまで、「生活習慣病」、「癌・泌尿器科疾患」、「中枢神経疾患」、「消化器疾患」の各領域を重点疾患領域として位置付けてきました。しかしながら、当社が強いプレゼンスを有してきた領域の中でも、例えば高血圧症や消化器疾患等については、患者さんの治療満足度が向上し、市場が成熟したため、既存薬に対して明確な差別化ができない医薬品は承認されにくくなっている一方、多くの主力製品が特許切れを迎え、従来のような安定的な成長を見込むことが難しくなっています。
一方、現時点では当社のプレゼンスは限られていても、これまでの研究開発の蓄積やノウハウが活用でき、アンメットメディカルニーズが高く、より大きな成長が見込まれる領域もあります。このような観点から、今後は「疾病予防」と「根本治療」に貢献する分野にフォーカスし、重点疾患領域を「代謝性疾患(糖尿病・肥満)」、「癌」、「中枢神経疾患」、「免疫・炎症性疾患」に絞り込んで、経営資源を集中的に投下していきます。
重点疾患領域について

主要製品(医療用医薬品)
■代謝性疾患(糖尿病・肥満)
2型糖尿病治療剤
アクトス

ピオグリタゾン塩酸塩(一般名)
1日1回の服用でインスリン抵抗性を改善し、膵臓に負担をかけることなく血糖値を下げる2型糖尿病治療剤。世界約100ヵ国で販売され、メトホルミンとの合剤や、グリメピリドとの合剤も販売しています。
2010年度売上高 3,879億円
●自社販売地域:日本、米国、欧州、アジア
各国での製品名:「アクトス」(日本、米国、欧州、アジア)、「グルスチン」(欧州)
高血圧症治療剤
ブロプレス

カンデサルタン シレキセチル(一般名)
1日1回の服用で、おだやかな降圧効果が長時間持続するアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤※(ARB)。世界約90ヵ国で販売され、各国の医療機関で高い信頼を獲得しています。慢性心不全の効能も取得しています。また、利尿薬との合剤も高血圧症の効能で、約60ヵ国で販売されています。
※ 血圧を上げるホルモンの一つであるアンジオテンシンⅡの作用を阻害する薬
2010年度売上高 2,180億円
●自社販売地域:日本、欧州、アジア
各国での製品名:「ブロプレス」(日本、欧州、アジア)、「アミアス」「ケンゼン」ほか(欧州)
2型糖尿病治療剤
ネシーナ

アログリプチン安息香酸塩(一般名)
武田サンディエゴ社が創製した、インスリン分泌を高めるホルモンであるグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)を分解する酵素(DPP-4)を阻害することにより血糖値を下げる、新しい作用機序の2型糖尿病治療剤です。
2010年度売上高 16億円
●自社販売地域:日本
■癌領域
前立腺癌・乳癌・子宮内膜症治療剤
リュープリン

リュープロレリン酢酸塩(一般名)
DDS(薬物送達システム)研究の成果を投入した長期持続型のLH-RH誘導体。世界約80ヵ国で販売され、前立腺癌治療分野におけるスタンダード薬となっています。前立腺癌に対し、1回の注射で6ヵ月間治療効果が持続する剤型も欧州で販売しています。
2010年度売上高 1,164億円
●自社販売地域:日本、欧州、アジア
各国での製品名:「リュープリン」(日本)、「エナントン」ほか(欧州、アジア)
多発性骨髄腫治療剤
ベルケイド

ボルテゾミブ(一般名)
ミレニアム社が創製し、米国では全生存期間の改善が添付文書に記載されている唯一の多発性骨髄腫治療剤。世界90ヵ国以上で承認され、欧米では、薬物治療を受けた経験のない多発性骨髄腫患者さんへの第一選択薬として投与できる効能も取得しています。
2010年度売上高 508億円
●自社販売地域:米国
抗癌剤
ベクティビックス

パニツムマブ(一般名)
米国アムジェン社から導入した、上皮細胞成長因子受容体(EGFR)を阻害するヒト型のモノクローナル抗体※。EGFRの機能を抑制することにより、優れた抗腫瘍効果を示します。
※ 遺伝子工学を利用してつくられた人工の抗体。癌細胞を見分けて攻撃したり、免疫システムを活性化させる働きがあります。
2010年度売上高 94億円
●自社販売地域:日本
■中枢神経疾患領域
不眠症治療剤
ロゼレム

ラメルテオン(一般名)
従来の不眠症治療剤とは作用機序が異なる、自然に近い生理的睡眠を誘導するメラトニン※受容体作動薬。抗不安作用や鎮静作用によらず睡眠をもたらすため、高い安全性が期待されています。
※ 睡眠を誘発したり、睡眠と覚醒のリズムを調節するホルモン
●自社販売地域:日本、米国、アジア
各国での製品名:「ロゼレム」(日本、米国、アジア)